2017年長崎市観光統計 観光客最多707万人 クルーズ船増加 日帰り客伸びる

 長崎市は7日、2017年の観光統計を発表した。観光客数は16年より35万4200人(5・3%)多い707万7700人で、4年連続過去最多を更新。観光消費額も前年より約145億円(11%)多い1458億4615円で過去最高となった。市は「クルーズ客船の入港隻数増加が日帰り客数の伸びにつながった」と分析している。
 クルーズ客船は前年より70隻多い267隻が入港し、乗客・乗務員数は105万2455人。このうち国際クルーズ船は263隻で、乗客・乗務員数は104万9537人。いずれも過去最多となった。入港数は博多港に次いで全国2位だった。
 宿泊客数は1・6%の伸びに留まった。16年の熊本地震の影響を受けた大型連休を含む5月は増加。しかし同年7月中旬から12月にかけて販売された国の助成による割引旅行商品「九州ふっこう割」の反動減があったためとしている。
 日帰り客の観光消費額は1人当たり1万5305円と前年より16・5%増加したが、宿泊客は前年比0・9%減の2万9979円だった。日帰り客の消費額増は、飲食代やお土産品の購入が理由という。
 市は「2020年までに観光客を710万人に伸ばすという目標がある。『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』の世界文化遺産登録の機を逃さないよう、滞在型観光の整備やインバウンド(訪日客)の誘客に取り組みたい」としている。

 

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