フォルクスワーゲンから3種類の『GTI』デビュー。『Up! GTI』も初登場

 フォルクスワーゲン・グループ ジャパンは6月8日、フォルクスワーゲンのホットハッチシリーズである『GTI』のラインアップを拡充し、特別仕様車のゴルフGTI『ダイナミック』と限定車『Up! GTI』を8日から、新型ポロGTIを7月3日から発売する。

 フォルクスワーゲンのホットハッチといえば、1976年にゴルフGTIが誕生して以来、代名詞と言えるのが『GTI』。モータースポーツでも現在TCR用車両としてフォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCRが世界中で戦っている。

 これまで『GTI』ブランドはゴルフ、シロッコ、パサート等をはじめポロ、ルポにも採用されてきたが、7月に新型ポロGTIが加わることで、ゴルフ、ポロ、Up!と日本でGTIの新商品3モデルが揃うのは13年ぶりだという。

■初代同様のサイズ。『Up! GTI』こそホットハッチ!

 3台ともに魅力的な要素を備えるが、注目は初登場となる限定車『Up! GTI』かもしれない。1リッター3気筒TSIエンジンを積み6MTを採用。最高出力 85kW(116PS)、最大トルク200Nm(20.4kgm)という数値だが、1976年にデビューした初代ゴルフGTIに近いボディ寸法と性能だという。「このスモールGTIは、若いドライバーの夢を叶える一方で、中高年ドライバーのかつての記憶を呼び覚ますモデルです」としている。

 一方で『Up! GTI』は現代的なTSIテクノロジーとインテリジェントなコネクティビティ機能を搭載。スマートフォンでup!専用のインフォテイメントシステムと接続できるなど、最新の設備も備えている。

 とはいえ、やはり目を引くのは初代GTIと同じダブルサイドストライプ、赤のトリムストリップ、『ブランズハッチ』と名付けられた専用の17インチアルミホイール、10mmの車高ダウンを実現したスポーツサスペンション等、そのパフォーマンスとエクステリアは魅力的。希望小売価格は219万9000円と非常にリーズナブルだが、600台限定ということで競争率は高そうだ。

■新型ポロベースのGTIは最新デジタル技術も搭載

 また、フルモデルチェンジしたポロをベースに最新のエンジンとテクノロジーを搭載した新型『ポロGTI』も魅力あふれる一台だ。コンパクトなポロに2リッターTSI直4ターボを搭載。最高出力147kW(200PS)、最大トルク320Nm(32.6kgm)にパワーアップしている。

 また、電子制御式XDSディファレンシャルロック、スポーツサス、アクティブダンパーが選択できるスポーツセレクトシャシー付スポーツパフォーマンスキット、ドライビングプロファイル機能を標準装備し、自分好みのスポーティな走りを実現。また、最新世代のデジタルメーター『アクティブ・インフォ・ディスプレイ』や、日本初導入のスマートフォン・ワイヤレスチャージングを採用するなど、デジタルへの対応も進んでいる。

 もちろんエクステリアもラジエターグリルのストライプやブレーキキャリパーにレッドが入れられるほか、専用17インチアルミホイールやデュアルエキゾーストパイプ、リヤスポイラーを採用。安全装備も充実しており、344万8千円というプライスとともに、ふだん使いにも確実に応えてくれる一台と言えそうだ。

■ゴルフGTIの6MTは最終仕様!

 一方特別仕様車のゴルフGTI『ダイナミック』は、純正インフォテイメントシステムの『ディスカバー・プロ』やデジタルメーターの『アクティブ・インフォ・ディスプレイ』などのテクノロジーを標準化。また、ハイビーム使用時の対向車への眩惑を防ぐ『ダイナミックライトアシスト』やステアリング操作に連動する『ダイナミックコーナリングライト』などの装備を標準化し、安全、快適性を向上させている。

 また、アダプティブシャシーコントロールや、レッドストライプをあしらったダークカラーのアルミホイールを装着しするなど、特別仕様車らしい装備が充実しているが、重要なのは2リッター直4ターボ+6速DSGというモデル以外に、2リッター直4ターボ+6速MTというモデルが100台限定で発売されることだ。

 フォルクスワーゲン・グループ ジャパンによれば、ゴルフGTIのマニュアルミッションモデルは、この100台限定のモデルが最終仕様となるという。日本全国のお客様に公平な販売機会を提供するために、MTモデルの購入希望申込みを専用URL(https://www.volkswagen.co.jp/ja/kiyaku/20180608.html)で6月8日正午から受付を開始した。

 マニュアルでゴルフGTIに乗りたい……という人にとっては、このゴルフGTI『ダイナミック』がラストチャンス。お見逃しのないように。

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