ヴィッセル神戸へ加入することが決まったスペイン代表MFアンドレス・イニエスタ。
バルセロナで活躍した世界的スーパースターの日本でのプレーを心待ちにしている人は多いことだろう。
そうしたなか、彼の移籍において注目が集まった点の一つが背番号だ。
バルサ時代同様8番をつけることが早々に発表されたが、神戸の8番はすでに三田啓貴がつけており、しかも加入1年目ながら中盤のレギュラーとして活躍中。
11節の川崎フロンターレ戦ではシーズンベスト級のスーパーゴールを決めている。
そんな彼がどうなってしまうのか…と話題に。
最終的にはJリーグがユニフォーム要項を改定し、三田が背番号を変更8から7へ変更。イニエスタの8番着用が認められることになった。
シーズン途中のルール改定に関して議論も呼んでいるが、では海外はどうなのか?
実は海外でもシーズン中に背番号を変更するケースは時々ある。
背番号変更をプラスと考えてもらえるよう、有名選手を中心に見てみよう。
ロナウド
2003-04シーズン
レアル・マドリー(11→9)
2002年夏、ワールドカップ優勝を手土産にレアル・マドリーへ電撃移籍した“怪物”ロナウド。
初年度から「銀河系軍団」の一員として圧倒的な強さでのリーガ制覇に貢献。ただ、フェルナンド・モリエンテスがいたため2002-03シーズンの背番号は11だった。
デイヴィッド・ベッカムが加入した翌2003-04シーズンも当初は11番だったが、市場閉鎖間際にモリエンテスがモナコへローンされたことにより慣れ親しんだ9番を手にしている。
ヘンリク・ラーション
2004-05シーズン
バルセロナ(17→7)
2004年夏にセルティックから完全移籍したラーション。加入当初は17番をつけ、日本でのプレシーズンマッチ・ジュビロ磐田戦などにも出場していた。
しかし、市場閉鎖間際の8月30日にハビエル・サビオラがモナコへローン。これにより、前日29日のリーガ開幕戦で17番をつけていたラーションが、翌節からはサビオラの7番をつけることになった。
一つ前のロナウドと同じくなぜかモナコが絡んでいる点が面白い。
リオネル・メッシ
2005-06シーズン
バルセロナ(30→19)
メッシのケースはリーガではそれほど珍しくない。
スペインではトップチーム所属選手が1番から25番をつけることが決まっており、契約など状況の変化に伴って、主にカンテラの出身選手が背番号を変更することがままある。
メッシもシーズン中の2006年1月7日、エスパニョールとのバルセロナダービーを前に30番から19番へ変更。当時18歳の彼は2年半この番号をつけたのち、ロナウジーニョの10番を受け継ぐことになる。
ズラタン・イブラヒモヴィッチ
2012-13シーズン
パリ・サンジェルマン(18→10)
カタール資本に変わったPSGを象徴する大型移籍によりパリへやってきたイブラヒモヴィッチ。
加入当初の背番号は18。しかし、2013年1月に10番のネネーがアル・ガラファへ移籍したことを受け後半戦から彼に相応しいエースナンバーを手にしている。
ただし、背番号変更が認められたのは国内リーグのみ。UEFAの管轄であるチャンピオンズリーグではシーズン途中での変更が認められていないため、イブラヒモヴィッチは18番のまま大会を通してプレーした(メッシの30番も同様)。
三田のケースもやはり同じで、日本サッカー協会(JFA)が管轄する天皇杯では、三田は引き続き8番をつけて6月6日の福岡大学戦(3-0)にも出場。
Jリーグのように規約・規程を改定しない限り、イニエスタは天皇杯で別の番号をつけることになりそうだ。