海レジャー事故防止へ 海保が安全基準、専用サイトも

 海上保安庁は今夏に向けて海辺でのレジャーを対象に、海に関する知識や交通ルールなどの安全基準(セーフティー・スタンダード)を策定する。同庁のホームページに専用サイトを開設し、第1弾として水上バイクの安全情報を掲載した。今後はカヌーやスタンドアップパドルボード(SUP)、ミニボートの特性や必要な装備などを紹介し、事故減少を図っていく。

 海辺でのレジャーは人気が高まっており、ネットで気軽に購入できることや都市部に桟橋などの親水施設が増えたことから、利用者の増加が見込まれている。一方で安全に関する知識や技術などを身に付けずに海に出て、思わぬ事故に遭うケースが増えている。

 海保は2017年度から、国の機関や民間を含む関係団体との間で、水上バイク、カヌー・サップ、ミニボートの3部会を設けて意見交換を重ね、安全基準の策定に向けた作業を進めてきた。

 水上バイクの関係団体として、公益財団法人関東小型船安全協会(横浜市中区)や一般社団法人大岡川川の駅運営委員会(同)などが参加。同庁ホームページのサイト「総合安全情報サイト~ウォーターセーフティガイド」では、水上バイクに乗船する際の服装や、引き波の発生による周囲の船や人への影響を考慮した徐行速度、メーカーごとの操作方法の違いなどをまとめている。

 同庁交通部安全対策課は「初心者の視点に立ち、このサイトを見れば安全に安心して海で遊べるようにしていきたい」と内容の充実を図ることにしている。

海上保安庁が開設した安全情報サイト「ウォーターセーフティガイド」

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