これからも平和な世に 「高校生大使」「1万人署名」メンバー 原爆ホーム入居者と交流

 「高校生平和大使」と「高校生1万人署名活動」のメンバー計17人が10日、長崎市三ツ山町の恵の丘長崎原爆ホームを訪問し、入居者20人と交流した。被爆者の歩んできた人生に触れ、今後の活動に生かす。
 交流会では、2014年に亡くなったカトリック被爆者、片岡ツヨさんの体験談「生きていてよかった」の紙芝居の映像に合わせ、入居者8人が演劇を披露した。自らが体験した惨状を再現し、「熱い」「苦しい」と叫ぶ姿を、高校生は真剣な表情で見つめた。
 高校生は、活動のテーマソング「この声を、この心を」など4曲を入居者とともに歌った。高校生と入居者が一緒に同じ鶴を折り、互いの名前を書いて仕上げると、会場は笑顔に包まれた。
 1万人署名メンバーで鎮西学院高1年の内山洸士郎さん(15)は「平和な世界をつくるために少しでも力になりたい」。入居者の吉田ハツヱさん(85)は「この方たちが、これからも平和になるようにしてくれたら」と、若い力に期待を寄せていた。

入居者に歌を届ける高校生たち=恵の丘長崎原爆ホーム別館

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