「国内初」小学生用PC 富士通、学習支援サービス多彩

 富士通パソコンの開発・製造・販売を手掛けている富士通クライアントコンピューティング(FCCL、川崎市中原区)は12日、小学生向けノートパソコン「LIFEBOOK(ライフブック)LHシリーズ」2機種を7月26日に販売すると発表した。有害サイトの閲覧を防ぐセキュリティー対策を講じ、多彩な学習支援サービスを用意。小学生をターゲットに、個人向けパソコン市場の拡大を目指す。

 同社によると、小学生向けのノートパソコンは国内で初めてという。2020年から小学校でプログラミング教育が必修化され、新たな学習ツールとしてコンピューターがより身近に活用されることが想定される。小学生が初めて家庭で使用する自分専用のパソコンという位置付けで設計・開発した。

 セキュリティー対策に力を入れ、外部からのウイルスや不正アクセスを防ぐソフトを搭載。保護者が制限を設定することで有害サイトの閲覧を未然に防ぐことができる。子どもが使っても壊れにくいよう、本体周囲にラバー素材の滑り止めを採用。14型の画面は目が疲れにくい液晶画面を採用している。

 楽しみながら自主的に学べるよう、キャラクターやブロックを使ってゲーム感覚でプログラミングの基礎を学べる「プログラミングゼミ」を標準搭載。学年別の各教科ドリルや英会話などの学習支援サービスも提供する。

 都内でのプレゼンテーションに出席した同社の斎藤邦彰社長は「国内の個人向けパソコン市場は厳しいが、小学校の文教市場で66%のシェアを誇る当社が培ってきた製品開発のノウハウを生かし、小学生のパソコン保有台数を伸ばしたい。販売価格はセットで10万円を切るぐらいにしたい」と話した。

新製品の小学生向けノートパソコンを説明する開発責任者の吉田慎二執行役員=東京都内

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