15年の欧州アルミ缶リサイクル率、過去最高の73.6%

 EU28カ国とEFTA(欧州自由貿易連合)の2015年のアルミ缶リサイクル率が過去最高の73・6%(0・7ポイント上昇)となった。ロシアやトルコ、その他の東欧諸国を含む欧州全域では年間320億缶がリサイクルされた。欧州アルミニウム協会が12日発表した。

 各国の実績では、昨年に続きドイツやフィンランド、ベルギーで100%に近いリサイクルが達成されている。このほかオーストリアは17ポイントアップの87%、スロベニアも12ポイント上昇の63%、クロアチアが13ポイント上昇の52%とそれぞれ改善。前年に30%で最下位だったラトビアも10ポイントアップの40%となった。その一方でチェコは10ポイントダウンの59%に悪化した。

 欧州では循環型社会の実現に向けた取り組みが進んでおり、包装廃棄物にリサイクル率の目標値が設けられている。現在、アルミを含むすべての包装廃棄物に対し65%のリサイクル目標が掲げられているが、アルミ缶ではこの目標をすでに超過達成している。欧州アルミ協会としては、独自の目標値であるリサイクル率75%の達成に向けて使用済み飲料缶の回収・リサイクル活動を促進している。

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