はしか予防接種費増額 感染者増で茅ケ崎市

 全国的にはしかの感染者が増えていることに伴い、神奈川県茅ケ崎市は予防接種の希望者が急増しているとして、予防接種事業費971万6千円を盛り込んだ一般会計補正予算案を、15日開会の市議会に提出した。

 はしかは麻疹ウイルスに感染し、発症する病気で、発熱や発疹、せきや目の充血などの症状が出る。感染力が強く、特に重症化しやすい妊婦や0歳児は注意が必要だ。

 今年3月に台湾からの旅行者が発症した後、沖縄県や愛知県などで感染の報告が相次いでいる。厚生労働省は2回のワクチン接種を受けるなど予防の徹底を呼び掛けている。

 市健康増進課によると、市内の予防接種申込者数は年間400件ほどだが、今年は4月に134件、5月に358件と申し込みが殺到。2カ月で年間の予定数を上回ったため、市は急きょ、増額補正を決めた。今回の措置で、新たに1315回分の接種を賄えるという。

 一方、予防接種の希望者は他の自治体でも増えている。藤沢市は4月中に79人が接種したが、昨年の3倍以上の実施人数という。寒川町でも4、5月の2カ月間だけで昨年の半数を超える34人が接種した。

 湘南・西湘地域で、茅ケ崎市のように補正予算を組むような動きは見られないが、今後検討するとしている自治体もある。

茅ケ崎市役所

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