熱戦が繰り広げられているワールドカップ。
今夜はグループCのペルー代表対デンマーク代表がモルドヴィア・アリーナで行われる。
玄人好みの渋いカードながら、実に楽しみな一戦だ。ここではこの試合でぜひ見て欲しい選手たちを紹介!
パオロ・ゲレーロ
ペルー代表
フラメンゴ所属
FW
No.9
1984年1月1日(34歳)
ペルーの“国民的英雄”が帰ってきた!
ドイツの名門バイエルンでデビューした異色のストライカーは、コリンチャンスに在籍した2012年に日本で行われたクラブワールドカップ決勝のチェルシー戦で決勝ゴールを決め、クラブ世界一の称号を獲得。ペルー代表でのゴール数はクラウディオ・ピサーロらを抑え、同国の最多記録を更新中だ。
昨年、薬物検査の陽性反応により長期の出場停止の処分を受けた。その後も紆余曲折あったが、政府の援助や国民の嘆願もあり、本大会に出場することが可能となった。
彼の代わりはどこにもいない。ペルー国民3,300万人の夢を一身に背負ったエースの姿をとくと目に焼き付けよ。
ジェフェルソン・ファルファン
ペルー代表
ロコモティフ・モスクワ所属
FW
No.10
1984年10月26日(33歳)
シャルケ時代に内田篤人と右サイドで“黄金コンビ”を形成したファルファンが、36年ぶり出場のペルーで「10番」を背負う。
代表ではFWを任される33歳は、大陸間POのニュージーランド戦で決勝点を決めた際、出場停止の幼馴染ゲレーロのシャツを掲げ涙した。
今大会はその親友との2トップで大舞台に臨む。かつての爆発的なスピードは影を潜めたものの決定力は増している。現在ロシアでプレーしている点も大きい。
ルイス・アドビンクラ
ペルー代表
ロボス所属
DF
No.17
1990年3月2日(28歳)
“ボルト”の愛称で知られる弾丸サイドバック。
もとはサイドアタッカーだが、DFに転向して急成長。ガレカ監督の規律と圧力を求めるスタイルにも合致し、代表を支える屋台骨となっている。
彼の魅力は底知れぬ運動量と、息を乱さず長距離を駆け抜ける爆発的な脚力だ。今年3月、非公式ながら68.5メートルを6.82秒、時速36.15km/hで走破したことが伝えられ、ファンの間で“史上最速”と話題になった。
アンドレアス・クリステンセン
デンマーク代表
チェルシー所属
DF
No.6
1996年4月10日(22歳)
チェルシーに所属する22歳のディフェンダー。GKカスパー・シュマイケルやDFシモン・ケアーらを擁するデンマーク守備陣だが、注目すべきはこの新鋭CBだ。
若い頃から多くのビッグクラブから狙われていた逸材。188cmと長身で高さ強さを兼ね備えるが、ボランチや右サイドバックでもプレー可能なほど足元が巧み。
パスセンスや視野に優れ、的確なボールを前線につけることができるほか、“いなし”や自ら持ち上がることも得意とする。
ボルシアMGにレンタルされた際には、パス成功率98.2%(114本中112本成功)というブンデス記録を樹立し、クラブの『年間最優秀選手』にも選ばれた。
当時のアンドレ・シューベルト監督から「スーパーなDF」と評された彼に是非注目して欲しい。
クリスティアン・エリクセン
デンマーク代表
トッテナム・ホットスパー所属
MF
No.10
1992年2月14日(26歳)
デンマークの頭脳であり、軸。26歳と今まさに最盛期にあり、プレミアリーグでも圧巻のプレーを披露し続けている。
ドリブル・パス・シュートとMFに必要な全てを兼ね備えており、チャンスメイカーとしても世界屈指のレベル。
体格こそ華奢ながら、サッカーIQが高く、攻守におけるポジショニングは実に絶妙。さりげなく味方へのスペースメイクを行うなど常に有機的に動く。
また、今季はリーグ二桁ゴールを記録するなど確かな得点力も備えている。特にボックス外から叩き込む一撃必殺のミドルは強烈だ。
スパーズのポチェッティーノ監督も「とてもクリエイティブな選手。ラストパスもできるし、シュートも打てて、フリーキックも決められる。彼は完全な選手さ」と惚れ込むプレーに注目せよ!
ちなみに、フットボールクラブ運営シミュレーターゲーム『Football Manager』好きでもある。
ピオーネ・シスト
デンマーク代表
セルタ所属
FW
No.23
1995年2月4日(23歳)
スーダン人の両親のもとウガンダに生まれ、生後2か月で両親とともにデンマークに移住した選手。
育成の名門ミッテュランで17歳でデビューすると、瞬く間に注目の存在に。当時のSDからは「彼よりも献身的なフットボーラーに会ったことはない。非常にプロフェッショナルだ」とその姿勢も評価されていた。
身長は171cmと小柄ながら圧倒的なスピードとキレで守備網を破壊するアタッカーだ。デンマークにはいないタイプだけに、アクセントになっている。
2016年からはセルタへ移籍し、リーガの舞台でもアシストを連発。また、左サイドを主戦場にカットインから自らも果敢にゴールを狙う。
バルセロナ相手にゴールを決めて、大金星に貢献したことも。