花を植え原爆死没者慰霊 長崎 浦上川沿い、高校生も参加

 多くの被爆者が水を求めながら亡くなった浦上川で、原爆死没者を慰霊しようと17日、長崎県長崎市松山町にある浦上川沿いの花壇で約60人が花を植えた。
 長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)と長崎被災協・被爆二世の会・長崎が2014年から毎年実施。今年は初めて長崎南山高や長崎工業高、長崎大核兵器廃絶研究センター(RECNA=レクナ)の学生らが参加した。
 参加者は花壇の雑草を取り除き、サルビアやヒマワリなど300株を超える花を一つ一つ丁寧に植えた。長崎南山高3年の河合潤哉さん(17)は「ただの花壇ではなく、被爆者の人たちの思いを伝えようとしていることを訪れる人にも知ってほしい」と話した。
 長崎被災協の柿田富美枝事務局長は「『なぜここに花があるのか』という問いから、原爆について考えるきっかけにしてほしい。学生にとってもいい経験になったのでは」と語った。

浦上川沿いの花壇に花を植える参加者=長崎市松山町

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