今回のロシアワールドカップではビデオ判定システムのVARが導入されているのだが、17日に行われたブラジル代表VSスイス代表の一戦でも判定を巡る議論が起きてしまっている。問題となっているのは後半5分にスイス代表MFシュテファン・ツバーがコーナーキックからヘディングで同点ゴールを決めたシーンだ。
タイミングがばっちり合った強烈なヘディングシュートだったが、リプレイで確認するとツバーは自身の前にいたDFミランダを少し手で押している。自分が飛ぶスペースを確保し、フリーでヘディングできる状況を作り出したのだ。ゴールは認められたが、このツバーの行為がファウルだったとの意見も出ている。
英『Daily Mail』によると、元プレミアリーグ審判員のマーク・クラッテンバーグもファウルだと感じたようだ。
クラッテンバーグは「私は驚いている。ゴール後の映像を見ると、スイスの選手が相手DFの腕をホールドし、後方から押している。あれはファウルだ」とコメントしており、元イングランド代表のイアン・ライト氏もVARが効力を発揮していないのではないかと疑問を口にしている。
「VARがない時ならば、ゴールは認められただろう。だが、今はVARがある。リプレイを見ると、私は明らかなファウルだと思う」
ブラジルの選手たちも押されたとアピールしていたが、VARで時間をかけてチェックされることはなかった。誤審を出来る限り少なくするのがVARの目的だが、スペイン代表VSポルトガル代表でのクリスティアーノ・ロナウドのPK、ジエゴ・コスタとペペの接触に続いて判定を巡る議論が起きてしまっている。