9回2点差守れず、マーリンズに逆転許しブチ切れた
まさに“やらかした”。ジャイアンツの守護神ハンター・ストリックランドが、18日(日本時間19日)のマーリンズ戦で4-2の9回に登板したが、3安打2四球の大乱調。逆転を許し降板後、激情に任せて利き手の右手でドアを殴打し小指を骨折、6~8週間の離脱を余儀なくされることになったとMLB公式サイトが伝えている。
ダイヤモンドバックス、ドジャースを追走するナ・リーグ西地区3位のジャイアンツにとって、痛すぎる守護神の離脱だ。記事によると、ブルース・ボウチー監督は「今日のような、心が張り裂けるような敗北に対する責任を、彼は一身に感じていたに違いない。彼は投手としても人間としても成長していた。気持ちがほんの一時的に切れてしまったのだろう」とかばった。
しかし、ストリックランドはキレやすい性格で知られ、ロイヤルズと対戦した2014年のワールドシリーズ第2戦では、2ラン本塁打を浴びた際、二塁走者・ペレスの態度をめぐって乱闘寸前の口論。さらに昨年5月のナショナルズ戦では、2014年のポストシーズンで2本塁打を浴びたブライス・ハーパーに死球をぶつけ大乱闘に発展するなど、“武闘派”として知られるクローザーの悪癖が、またも出てしまった。
ストリックランドはその後、自らのインスタグラムに、非常に長い“反省文”をアップしたが、後の祭りだった。その文面は次の通り。
「失敗から学びます。理性を失ってしまいました。申し訳ありません…」
「人生は興味深い方法、そして時として残念な方法で目を覚まさせます。言葉では自分の行動についてどれほど後悔し、残念に思っているか表現できません。
一番大切にしている人たち、そして毎日自分を頼りにしてくれている人たちを失望させてしまいました。家族、チームメイト、コーチ陣、球団、ファンの皆さん、一瞬の愚かな判断が大きな害をもたらし、そしてチームが目標に向かう中離脱しなければならなくなり、大変申し訳ない思いです。
自分の行動が引き起こしたことですので、すべての責任を負います。早くチームに戻って勝利に貢献できるように努力します。これは自分の人生であり、自分のしていることに誇りを持っているので、失敗した時には傷つきます。しかし、すべての行動には反応が伴うので、それは決して言い訳にはなりません。今はそのことを理解しています。
間違いを犯して後悔していますが、諦めずにこの失敗から学びます!この行動により、自分がどのような人物に見えるのかは完全に理解しています。真摯に改善に取り組みます。
身勝手でしたわけではなく、ただ自分を一番頼りにしてくれている人たちを失望させ、その瞬間に理性を失ってしまいました。改めまして、申し訳ありませんでした。そして今前進しなければなりません」
日本でも2004年6月1日、ダイエー対ロッテ戦で、ダイエー先発の杉内俊哉が炎上。自らのふがいない投球に怒り、椅子を殴りつけて両手の指を骨折、離脱に追い込まれたことがある。その際、捕手の城島健司が叫んだという「利き手はやめろ!」のセリフは余りにも有名だ。
ボウチー監督は記事の中で「感情をコントロールしなければならない。クローザーは特にそうだが、選手にとって感情を制御することの大事さについてたくさん話している」とコメントしているが、ストリックランドは一時の感情に任せてセルフコントロールを失ったがゆえに、大きな代償を支払う羽目になった。
(Full-Count編集部)