山下ふ頭「国際展示場に」 横浜港運協会長、IRあらためて反対

 横浜港の関連事業者240社でつくる横浜港運協会は20日、横浜市中区で定時総会を開いた。藤木幸夫会長は、再開発が計画されている山下ふ頭(同区)について「世界中がギャンブルの場として狙っている。ギャンブルには依存症が必ず伴う」と述べ、カジノを含む統合型リゾート(IR)事業の導入に反対する姿勢をあらためて示した。

 その上で「私どもは『反対、反対』ばかり言わない。こういうものがある(と提言して)市民全体の喜びにつながるような横浜港を造っていきたい」と述べ、国際展示場を中心に据えた開発ビジョンを提案。7月18日に日本展示会協会の石積忠夫会長を招いた公開講演会を開くことを明らかにした。

 横浜港運協会は、山下ふ頭にカジノ事業を導入しないことを前提に、▽MICE(国際会議や展示会など)中核施設の国際展示場▽コンサート・劇場ホール▽中長期滞在型の宿泊施設▽大型クルーズ客船の岸壁-の要素に取り入れたマスタープランを独自に作成することにしている。

IR誘致の有力候補地とされている山下ふ頭=横浜市中区

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