WECタイトル獲得に敬意を表した『フェラーリ488ピスタ』の特別モデルを発表

 3月のジュネーブ・ショーでワールドプレミアとなったフェラーリの最新モデル『488ピスタ』に、WEC世界耐久選手権タイトル獲得に敬意を表した“クライアントレーシング・ドライバー専用車両”と謳われるスペシャル・カスタマイズモデル『フェラーリ488ピスタ Piloti Ferrari』仕様が発表され、6月15日にル・マン24時間の現地、フランスのサルト・サーキットで初公開された。

 2017年シーズンのWEC世界耐久選手権において、LM-GTEプロクラスに参戦したアレッサンドロ・ピエール・グイディとジェームス・カラドにドライバーズタイトルを、そしてフェラーリにマニュファクチャラーズタイトルをもたらしたAFコルセの51号車フェラーリ488 GTEにインスパイアされたという、この新型『フェラーリ488ピスタ Piloti Ferrari』仕様は、フェラーリのモータースポーツ活動に参加するカスタマー限定バージョンとしてデザインされた。

 エクスクルーシブなテーラーメイド・プログラムの最新モデルは、WECシリーズチャンピオン獲得を記念する月桂樹、選手権ロゴと参戦クラスを示す『PRO』の文字を配し、イタリア国旗のデザインをあしらったレース専用車『488 GTE』を想起させる最新のカラーリングで仕上げられ、サイドのカーナンバーやイタリア国旗をあしらったアクセントラインとともに、488のエアロダイナミクスを想起させるデザイン処理となっている。

 今回公開された『No.51』仕様車は、マットブラック仕上げのS-ダクト・エアロダイナミクスシステムとナチュラルカーボンファイバーの“ダブテール”リヤウイングを備え、標準モデルとの明確な差別化が図られている。

 そのリヤハッチ越しに見えるのは、最高出力720PSを発生する最新の3.9リッターV8直噴ツインターボで、このユニットは2018インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー・アワードにで3年連続世界のベストエンジンに選出された名機を搭載。

 さらにインテリアは、 バックレストのセンターバンドにイタリア国旗が刻まれた専用パンチングシートを含めてブラック・アルカンターラ仕上げとされ、イタリア国旗カラーはテクニカル素材製のフロアマットにも奢られているほか、 ギアシフトパドルのエッジの特徴的なアクセントとしても反復されるなど、テーラーメイド・スペックに相応しい仕上げとなっている。

 またエクステリアのカラーリングで使われた数字はステアリングホイールの基部にも配され、すべてのカーボンパーツの仕上げはマットで統一。そこに特別装備の識別プレートと、テーラーメイドのカーボン・シルトリムが組み合わされる。

 この『フェラーリ488ピスタ Piloti Ferrari』のボディカラーには、レーシングの世界にインスパイアされた4色、ロッソ・コルサ、ツール・ド・フランス・ブルー、デイトナ・ブラック、ニュルブルクリンク・シルバーが用意されている。

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