6月22日17時までに、上場会社568社の2018年3月期決算の有価証券報告書が確認された。568社のうち、1億円以上の報酬を受け取った役員を開示したのは70社で、人数は178人だった。
22日までに開示された178人のうち、前年に開示がなく、2018年3月期に1億円以上の報酬を受け取った役員は58人。
これまでに開示された2018年3月期の役員報酬の最高額は、ソニーの平井一夫前社長の27億1,300万円(前年9億1,400万円)で、歴代5番目。開示人数が最も多かった企業は、東京エレクトロンの10人(前年9人)。
ここ数年、業績に連動した報酬体系に変化がみられ、またストックオプション、株式報酬など非金銭報酬による報酬も目立ってきている。2018年3月期決算は、前年に引き続き好決算を公表している企業も多く、開示の社数・人数ともに前年を超えるペースで推移している。
参考(前年データ)2017年6月22日17時現在、有価証券報告書提出357社、うち開示43社、101人
※役員報酬1億円以上の開示は、「改正企業内容等の開示に関する内閣府令」に基づき、2010年3月期決算より報酬等の総額、報酬等の種類別(基本報酬・ストックオプション・賞与・退職慰労金等の区分)の総額を有価証券報告書に記載することが義務付けられた。
【6月22日17時現在集計】
個別報酬額 ソニー平井一夫前社長が27億1,300万円で最高
6月22日17時現在、有価証券報告書の提出が確認された568社のうち、役員報酬が1億円以上の個別開示は70社、178人となった。
役員報酬の最高額は、ソニーの平井一夫前社長(現会長)で27億1,300万円(前年9億1,400万円)。内訳は、基本報酬2億4,400万円のほか、今年4月の社長退任に伴う株式退職金11億8,200万円、業績連動報酬6億4,700万円、ストックオプション4億900万円(付与数20万株)など。
2位がソフトバンクグループのロナルド・フィッシャー取締役副会長の20億1,500万円(前年24億2,700万円)、3位がマルセロ・クラウレ取締役副社長COOの13億8,200万円(前年開示なし)、4位がラジーブ・ミスラ取締役副社長の12億3,400万円(前年開示なし)、5位がLIXILグループの瀬戸欣哉代表取締役社長兼CEOの11億2,700万円(前年5億2,600万円)と続く。ソフトバンクグループは開示された6人のうち、4人が外国人の役員だった。
報酬額が1億円以上の178人のうち、前年より報酬額の増額は88人(構成比49.4%)、減額は31人、同額は1人。前年は開示なく、2018年3月期に開示されたのは58人だった。
個別開示人数 日産自動車のカルロス ゴーン会長が三菱自動車で登場
役員報酬が1億円以上を開示した70社(人数178人)のうち、開示人数の最多は東京エレクトロンの10人(前年9人)。以下、ソニーが9人(同10人)、三井物産が8人(同5人)、 LIXILグループが8人(同4人)、日本精工が8人(同4人)と続く。2人以上の開示は41社(構成比58.5%)。
70社のうち、16社は開示人数が前年より増加、減少は2社、41社は前年と同数だった。
三菱自動車工業は今回初めて報酬額1億円以上の個別開示を行った。個別開示は日産自動車で常連のカルロス ゴーン代表取締役会長(報酬額2億2,700万円)と他1人の合計2人。