鎌倉市公金紛失、マニュアル守らず管理ずさん 市「反省」

 鎌倉市の市民課で証明書交付の際に使う釣り銭3万5千円が紛失した事案で、職員が公金の取り扱いに関するマニュアルを順守せず、ずさんな管理をしていたことが22日、分かった。

 マニュアルは2016年に無施錠のキャビネットに保管していた生活保護費約265万円が盗まれたことなどを受けて市が取りまとめたもので、職員の税金に対する意識欠落が変わっていない現状が浮き彫りになった。

 同日の市議会観光厚生常任委員会で、市が職員47人に対する内部調査の結果を報告した。それによると、▽出納を不定期に確認▽業務時間中、金庫の施錠をせず▽両替用の小銭の種類が足りない場合、職員の現金を使用-など不適切な管理を繰り返していたという。

 市は「(生活保護費盗難などの)不適切な事案の反省やマニュアル順守意識が職員に行き渡っておらず、痛切に反省している」と謝罪。市民課と会計課内に防犯カメラ2台を設置するなどの再発防止を図るとした。

鎌倉市役所

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