新庁舎建設でシンポ 子ども見守れる安心空間を 市民団体の代表ら意見出し合う 長崎市

 長崎市は23日、市役所の新庁舎建設について同市内でシンポジウムを開いた。5月に策定された基本設計を説明。パネルディスカッションを通じ、市民団体の代表らが意見を出し合った。
 基本設計を受注する共同企業体(JV)の一つ、山下設計(東京)の九州支社長、筬島亮さんら6人が登壇。来場した160人から募った意見も紹介しながら進行した。
 子育て支援グループ「トムテのおもちゃ箱」の原口光美さんは「基本設計ではエスカレーターの近くにキッズスペースがあり危ない」と指摘。「対象を子どもに限らない広い空間を確保。取り囲む形で執務室を作れば、手続き中の保護者や職員も子どもを見守ることができ安心」と提案した。
 これに対し、筬島さんは「今までにない着眼点で、知恵を絞りたい。実現したら、市役所の特徴の一つになるはず」と答えていた。
 市心身障害者団体連合会の川瀬朋章事務局長は「発達障害などの方はこだわりの強い方がいて、和式トイレしか使えないという人もいる」とし、「一つは和式を設置してもらえると、市民みんなが使いやすいのでは」と話した。
 このほか、駐車場やレストランの利用などについても意見が上がった。

パネルディスカッションで意見を述べる川瀬事務局長(右)=長崎市築町、メルカつきまち5階ホール

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