クラッシュのガスリーとオコンに戒告処分。母国GPリタイアに、ともに強い失望と憤り示す

 F1フランスGP決勝オープニングラップのクラッシュについて、トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーとフォース・インディアのエステバン・オコンは、スチュワードの審議の結果、戒告処分を科された。

 スタート直後、1コーナー手前でオコンとロマン・グロージャンがクラッシュ。その後、マシンにダメージを負ったオコンの右リヤにガスリーがヒットする形で、両者はそのままリタイアとなった。

 オコンに接触したグロージャンには5秒のタイムペナルティとペナルティポイント2が科されたが、ガスリーとオコンの一件はレース後の審議となり、スチュワードはふたりとチーム代表者の話を聞き、検証した結果、両者に戒告処分を科した。ふたりとも動きが楽観的すぎたとの見解をスチュワードは示している。

「カーナンバー31のドライバー(オコン)がトラック左側からコーナーのエイペックスへ動いたのは楽観的だった。カーナンバー10のドライバー(ガスリー)も、コーナー進入へのレイトブレーキングにおいて過度に楽観的であった」と声明文に記されている。

「両ドライバーともにミスを犯し、それが接触の原因になったというのが、スチュワードの見解である」

 ガスリーは、このアクシデントについてF1公式サイトのインタビューにおいて次のようにコメントしている。
「僕はエステバンの後ろを走っていて、彼のマシンにダメージがあるのが分かった。ターン3でイン側に行ったが、彼には僕が見えていてスペースを残してくれるものと思っていた。でも彼はまるでそこに誰もいないかのようにコーナリングした。あの接触を避けるのは不可能だった」

「彼がわざとやったわけではないと思っているが、今は本当にがっかりしている。フランスGPがせっかく復活したというのに、フランス人ドライバーふたりが接触してしまうなんて残念だ」

 オコンは、グロージャンにヒットされた時点で自分のレースは終わったも同然だったと述べ、待ちに待った母国グランプリを早々に終えなければならなかったことに強い失望感を示した。

「いいスタートを決めて、ストレートの半ばでロマンに並んだ。僕はコース端ぎりぎりのところにいて、片輪は白線の外に出ているような状態だった」

「彼(グロージャン)は右側に誰もいなかったのに、突然僕の方に動いた。衝撃は大きく、僕は縁石に乗ってしまい、マシンの側面にダメージを負った。おそらくそれでもうリタイアするしかなかったと思うが、その後、ターン3でピエールが(ヒットして)完全にレースを終わらせた」

「本当に長い間、このレースを楽しみにしていた。一生懸命準備を整えたというのに、コーナーを3つ走っただけで終わってしまうなんて、ばかみたいだ」

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