17年度の研究開発費、JFEHD2%減の347億円

 JFEホールディングスの2017年度の研究開発費(連結)は前年度比2・3%減の347億1400万円だった。売上高に対する研究開発費の比率は同0・2ポイント低下の0・9%だった。

 主な事業別の内訳は、鉄鋼事業が同5・1%減の313億7200万円、エンジニアリング事業が同34・7%増の33億4100万円。

 21日提出の有価証券報告書で公表した。鉄鋼事業の主な研究開発活動では二酸化炭素(CO2)排出削減効果の高い新型高炉原料「フェロコークス」開発を継続した。中規模パイロットプラント(日産能力300トン)を西日本製鉄所福山地区(広島県福山市)に19年度上期までの工期で建設中だ。

 鉄鋼製品分野では溶融亜鉛めっき鋼板(GI)と同等の溶接性、加工性を維持しつつ表面外観を高めた5%アルミ―亜鉛系高耐食溶融めっき鋼板「エコガルNeo」を開発。家電、建材、自動車向けなどの市場を開拓する。

神戸製鋼、6%増の320億円

 神戸製鋼所の17年度研究開発費(連結)は前年度比6・3%増の320億円だった。鉄鋼関連が減少した一方、建設機械関連の研究開発費が増えた。売上高に対する研究開発費の比率は同0・1ポイント低下の1・7%だった。

 21日提出の有価証券報告書で公表した。事業部門別の内訳は鉄鋼52億円(16年度70億円)、溶接34億円(同35億円)、アルミ・銅26億円(同28億円)、機械33億円(同37億円)、エンジニアリング19億円(同20億円)、建機56億円(同47億円)、コベルコ科研などその他9億円(同9億円)。

 このほか各事業に区分できない費用88億円も含まれる。

 神鋼は自動車、船舶、航空機といった輸送機向けの特殊鋼、高強度鋼、鋳鍛鋼、チタン、鉄粉の開発に力を入れている。建機関連では主力製品の油圧ショベル、クローラクレーンの安全性や環境性能向上に取り組んだ。

© 株式会社鉄鋼新聞社