低調一転、日本の活躍で活気 サッカーW杯商戦 飲食店のモニター観戦も盛況

 サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会での日本チームの活躍で、県内の関連商戦が活気づいている。開幕前は下馬評の低さや監督解任の影響で盛り上がりに欠けていたが、1次リーグ初戦のコロンビア戦勝利で状況は一転。試合中継を流す飲食店はサッカーファンでにぎわい、スポーツ店ではユニホームや応援グッズの人気が高まっている。
 「試合ごとにお客さんが増えている。忙しさも想像以上だけど店としてはありがたい」。長崎市花丘町の飲食店、ピッツェリア・バル・ハレルヤは19日のコロンビア戦に25人、25日のセネガル戦には満席の70人が来店。大歓声の中、店員もうれしい悲鳴を上げた。28日のポーランド戦も既に予約で満席という。
 同市出島町の飲食店、Branch OTTO Dejimaにもコロンビア戦に約70人、セネガル戦に50人が来店。一気にムードが高まったため、当日の予約客や飛び入り客が多かったという。店内ではフェイスペイントや応援グッズをそろえ、特別メニューで用意した対戦国の郷土料理も人気。担当者は「ポーランド戦も一体感のある空間で盛り上がってほしい」と話す。
 飲食店以外もヒートアップ。諫早市栗面町のマツバラスポーツフィールド館は、店頭を“サムライブルー”一色で展開。コロンビア戦後からユニホームが売れ出し、「身に着けて応援したい」と親子連れらの姿も目立ち始めた。店では日本の決勝トーナメントを見据えたイベントも検討中。大会全体が盛り上がる中で、海外チームのユニホームなどの売り上げ増にも期待する。
 今大会は深夜の時間帯の試合が多く、自宅で観戦するファンも多い。キリンビール長崎支社によると、開幕後、日本代表応援デザインをあしらった「一番搾り」や「淡麗」をはじめ、酎ハイやノンアルコール飲料なども売り上げが軒並み前年比2~3割増加。同支社では「日本が勝ってから盛り上がりが確かになった。W杯がいい弾みになっている」と手応えを感じている。

記念写真も撮れる等身大パネルをはじめ、日本代表関連商品をそろえる店内=諫早市、マツバラスポーツフィールド館

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