米テキサス州のコンロー工場、テナリスが一部操業再開

 油井管、ラインパイプなどエネルギー向け鋼管メーカー企業群のテナリスグループは現地21日、今年9月までに米テキサス州モンゴメリー郡コンロー市にある工場の一部で3年ぶりに操業を再開すると発表した。米国で回復基調にあるエネルギー開発需要に対応して油井管(OCTG)の供給体制を強化する。

 コンロー工場は、原油や天然ガス価格の下落で開発需要が急激に落ちた3年前の4月に操業を停止していた。今回操業を再開するのは、熱処理やネジ切り、試験、検査などを行う工程。100人以上の従業員でチームを編成し、各種設備の動作確認・テストを行って順次操業を開始する。

 米国では直近1年で、原油価格の高騰を背景に掘削活動が活況化。テナリスは昨年、同じテキサス州マタゴルダ郡ベイシティに年間生産能力は60万トンの継目無(シームレス)鋼管を設立。今後ベイシティ新工場やネジ切り工場で約150人を追加雇用するなど、需要増に対応する。

 コンロー工場の一部操業再開で、製造分野の下工程や配送面での効率化などでベイシティの新工場の増産体制をサポートしていく。

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