「危機を好機に」 原発ゼロ訴える

 小泉純一郎元首相は25日の講演で、自身の浪人中に起きたニクソンショックに日本経済が対応できたことに触れ、持論である原発ゼロの実現を改めて訴えた。

 父純也氏の急逝を受けて1969年の総選挙に立候補するも落選し、72年の初当選まで浪人生活を送っていた小泉元首相。当時、地元横須賀で開催した少人数の座談会では、71年のニクソンショックを受けた変動為替相場制への移行に関する質問をよく受けたという。

 「1ドル200円を切れば日本経済は壊滅だと言う人もいたが、今は1ドル100円前後で経済界も適切と言っている。ピンチをチャンスに変える日本人は大したもんだ」と強調。為替市場の混乱と震災による脱原発の動きを重ね合わせ、「日本人なら向上心を持ってやっていける」と自然エネルギーへの転換を求めた。

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