先日のセネガルとの試合を丸山桂里奈さんに語っていただきました。
注目の日本の先発は、コロンビア戦と同じだ。勝利したらメンバーはいじらないという鉄則をふまえたスタメンだ。
GK 川島、DF長友、酒井、昌子、吉田。MF柴崎、原口、香川、乾、長谷部、FW大迫。
コロンビアは、第1戦で、格上のポーランドを、２－１で破った。ブロックを作り、組織的な守備から、カウンターの攻撃が機能していた。ポーランドのレバンドフスキーを孤立させることに成功した。しかし、W杯予選では、前から攻撃的に、しかけていく戦術もある。日本は、どういう戦術をとってくるか、適応力が試される試合だ。
キックオフと同時に、セネガルは、前から積極的にボールを追い、プレスをかけてきた。ただし、日本の想定内だ。前に来ても、複数人で連携して、押されていても、落ち着いている。
ところが、前半11分。セネガル。川島が正面のシュートを、弾いたところに、トップ下に入っていた、マネがつめていて、右足に当ててゴールとなる。セネガルが先制。
前半34分、日本。柴崎のロングフィードを、ゴール前やや左で、長友がトラップから後ろの乾にボールを素早く渡す。乾が得意の右足アウトで、右にはずして、右足で、ゴール右隅に決める。バルセロナからも得点をあげた得意のパターンだ。
日本は、立ち上がりこそ、セネガルのサイズと速さに、押されたが、長友が、距離をおいて、並走しながらも、振り切られそうなのを教訓にして、時間がたつにつれて、常時、複数人で対応し、ボールを奪うパターンに慣れる。酒井が、スライディングタックルで相手を倒す。原口も頭から相手につっこんでいく。柴崎も、相手と腕をつかみあいながら、相手を自由にさせない。ファイトあふれるパフォーマンスは、日本をすきなく継続させた。この試合にかける思いが伝わってくる。
前半終了間際、セネガルのFKが、左サイドから、ゴール前に蹴られた瞬間に、日本のデイフェンスラインが、一斉に上がり、セネガル攻撃陣が4人位、前に残され、オフサイドトラップが、見後に決まる。長年サッカーを観ているが、ここぞという効果的な時に、あれほど息のあった、数人でのオフサイドトラップを見たのは、始めてだ。ひとりでも、タイミングが遅れると致命的な失点につながるリスクもある。
西野監督のもとで、結束しているのが、よくわかるシーンだった。
前半終了。日本１－１セネガル。
後半。選手交代はなし。
日本は、ハードワークして、セネガルに自由にプレーをさせない。セネガルは、第一戦と違って、連携が薄れ、個人の突破しかできなくなってきている。
後半26分。セネガルは、左サイドから、クロスをグランダーでゴール前にとおす。ゴール前で、ひとりが、ボールをかすめて、右サイドバックのワゲがゴール前まで、つめて、右足で豪快にシュートを決める。日本１－２セネガル。
後半27分。日本は、香川に代わって、本田を投入。
後半30分。日本は、更に、原口に代わって、岡崎を投入。
後半33分。日本、左サイドから、乾が、ゴール前に素早いマイナスのグランダーのボール。ゴール前の走りこんだ本田が、浮いたボールを、足のインサイドのしっかり当てて、ボレーを決めて、日本が再び同点。日本2－2。
後半42分。日本は、乾に代わって、宇佐美を投入。
試合終了。日本２－２セネガル。セネガルは、第一戦のポーランド戦と変わって、前からプレスをかけ、サイドから、突破しようとするが、日本は、粘り強い対応と組織で対応し、少ないチャンスを得点に結びつけた。勝てる試合でもあったが、結果として、勝点1を獲得できのは、結果として素晴らしい試合だった。
日本は勝点4。セネガルも勝点4。
コロンビア3－０ポーランド。コロンビアは、勝点3。ポーランドは、勝点0で予選リーグ敗退が決まった。
第3戦、日本は、ポーランドに引き分け以上で、決勝トーナメント進出が決まる。ポーランドは、予選リーグ敗退したが、プロとしてのプライドがある。レバンドフスキーにいたっては、得点をあげていない。油断してはいけないが、日本は、このまま追い風にのって、決勝トーナメント進出を勝利で決めたいところだ。
