長崎と広島の中間地点に被爆樹木を 広島東南ロータリーク 創立60周年で植樹計画

 長崎の爆心地と広島の爆心地の中間地点に両市の被爆樹木を植樹することを計画している広島東南ロータリークラブの創立60周年記念行事実行委メンバーがこのほど、長崎市役所に田上富久市長を訪ね、概要を説明した。
 2020年に創立60周年を迎える同クラブでは、広島の被爆樹木の保護や、苗を世界に届ける活動に力を入れている。
 今回の植樹は記念事業の一環。両爆心地の中間地点は福岡県上毛(こうげ)町にあり、同町内の大池公園に、19年8月に植樹する予定。
 田上市長は「中間地点に植樹というのは、誰も発想しなかったアイデア」と話し、「クスノキの苗は市で持っているし、協力できると思います」と応えた。
 実行委員長の錦織亮雄さん(80)は「被爆樹木の発するメッセージは、単なる核廃絶ではなく『人間と自然』といった、もっと大きな意味を伝えられる」とし「ぜひお力添えを」と話した。

被爆樹木の写真を見せながら事業の概要を説明する錦織さん(右)=長崎市役所

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