国会改革、超党派で 小泉氏ら旗振り

 国会改革を目指す超党派の衆院議員有志による組織「『平成のうちに』衆議院改革実現会議」が発足し、28日に国会内で設立総会を開いた。改革の必要性はこれまでも県内議員の主導で叫ばれてきたが、与野党間の政局的対立などから実行に移されてこなかった経緯がある。今回も自民党の小泉進次郎氏(11区)らが旗振り役となるが、実現できるかが焦点だ。

 国会審議の充実に向け、資料のペーパーレスをはじめとするIT化、党首討論の充実や本会議採決の効率化、議員個人の判断に基づく自由投票の導入などについて議論する。自民、公明両党のほか立憲民主党、国民民主党など約100人の議員が出席し、自民の浜田靖一元防衛相が会長、小泉氏が事務局長に就いた。

 2008年や11年に超党派で委員会運営改善などの改革案を発表した河野太郎外相(15区)も参加。出席議員からは外相が国会への出席を過剰に求められ、外交に専念できていないとの声も上がった。小泉氏は「河野大臣も長年、国会改革に大変な思いで活動されてきた。実行されない歴史を繰り返している国会改革を前に進めるため、どんなに小さいことでも(風穴を)あけたい」と強調した。

 菅義偉官房長官(2区)は会見で「国会で十分に議論することが大事だ」と期待を示した。総会には他に県内から自民の星野剛士氏(比例南関東)、牧島かれん氏(17区)、無所属の笠浩史氏(9区)が出席した。

国会改革を目指す超党派の会議に出席する河野外相(右)=衆院第2議員会館

© 株式会社神奈川新聞社