核廃絶 願い込め60回目 平和大行進 長崎県参加者が出発

 全国11コースで市民が核兵器廃絶を訴えながら歩く「国民平和大行進」の本県参加者が28日、長崎市松山町の平和公園を出発した。7月5日に佐賀県の参加者へつなぎ、8月4日に広島市の平和記念公園に到着する予定。
 出発前の集会で、本県実行委の里正善委員長(65)は「長崎を最後の被爆地とするという私たちの願いの実現に向け、歩んでいこう」とあいさつ。原水爆禁止長崎協議会や労組の関係者ら120人が28日のゴールの長崎市の蛍茶屋を目指し歩いた。
 長崎から広島まで歩き続ける東京都豊島区の嶋田紀子さん(76)は「日本に核兵器禁止条約に加わってほしい、1日も早く核兵器を世界からなくそう、と訴えながら1カ月間歩きたい」と話した。
 行進は1958年に始まり、今年で60周年を迎えた。近年は全国で延べ10万人以上、県内では延べ約600人が参加している。

平和公園を出発する国民平和大行進の参加者=長崎市松山町

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