MotoGP第8戦:中上、ペナルティを受ける厳しいレースで19位フィニッシュ。「リヤのグリップに苦しんだ」

 MotoGP第8戦オランダGP決勝レースが、オランダのTTサーキット・アッセンで行われ、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は19位という不本意な成績に終わった。中上にとって、リヤタイヤのグリップ不足、そしてペナルティを課される苦しいレースだった。

 中上はこの週末、金曜セッションでタイムを詰められず苦しんでいた。しかし土曜のフリー走行4回目に改善を見せると、予選Q1ではQ2進出にあとわずかというところまで迫る、13番グリッドを獲得。決勝ではさらなる上位進出を目指していた。

 しかし、決勝では再び苦戦を強いられる。リヤに選んだハードタイヤがうまく機能せず、序盤から後退。15番手にまでポジションを落とした。

「今日のリザルトは本当に残念です。スタート直後から集団の中でバトルを続けましたが、ハードコンパウンドのリヤタイヤの充分なグリップを得られずに苦戦することになりました」

 ソフトタイヤではコーナー立ち上がりの挙動が厳しく、そのためレース終盤に向けてハードタイヤを選択したのだという。これがうまくはまらなかった。さらに中盤にはシケイン不通過の裁定を下される。これにより、レース結果に1.5秒加算のペナルティを課されてしまった。

 中上は歯がゆいレースのまま、19位でチェッカー。最高峰クラス昇格後、完走したレースのなかで自己ワーストのリザルトだ。

「タイヤ選択はけっして間違っていなかったと思いますが、最後まで充分なグリップを得られず、思っていたようなペースで走ることもできませんでした」

 全体的に厳しい週末に終わったオランダGP。第7戦で予選Q2進出を果たすなど速さは見せているが、第6戦、第7戦と決勝で2戦連続の転倒や今大会でのペナルティなど、いいリズムから外れてしまっているようにも見える。次戦は前半戦締めくくりのグランプリとなるドイツGP。いい形でシーズンの折り返しを迎えるためにも、結果を残したいところだろう。

終始、リヤのグリップに苦しんだという中上

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