労災防止へパトロール 新幹線トンネル工事現場 長崎労働局が安全対策確認

 全国安全週間(1~7日)に合わせ、長崎労働局は2日、九州新幹線長崎ルートの経ケ岳トンネル(長崎市東町-船石町、全長1930メートル)をパトロールし、工事の安全対策の取り組み状況を確認した。
 パトロールは労働災害防止の機運を高めるため、毎年実施。今回は長崎ルートの別のトンネル工事現場で1月に死亡事故が発生したことを受けてトンネル現場を選び、発注元の鉄道・運輸機構九州新幹線建設局にも参加を呼び掛けた。
 パトロールでは小玉剛局長ら13人が、担当者に工事の概要や熱中症対策などを尋ねながら視察。小玉局長は終了後、「トンネルではひとたび事故があれば重大災害になりかねない。機械との接触を避けるための通路の確保などに注意し、災害のないように工事を進めてほしい」と話した。
 同局によると、2017年の県内の労災による死傷者数は1459人で、09年以降では16年と並んで過去最多。死亡は16人で、産業別では建設業が3人と最も多かった。

トンネル工事現場の安全対策を確認する担当者ら=長崎市、経ケ岳トンネル内

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