〈時代の正体〉また差別落書き 川崎市、人権侵犯で通報

 【時代の正体取材班=石橋学】川崎市内で在日コリアンを差別する落書きが大量に行われている問題で、市は4日、中原区で新たに差別落書きが1件見つかったと発表した。区役所近くの二ケ領用水の水門に「朝鮮人こそレイシスト」と黒い文字で書かれていた。

 3日午後4時ごろ、市職員が見つけた。区によると、6月7、8日に区内の市所有の施設を見回った際にはなかったといい、「文言が同一で筆跡も似ていることから一連のものと思われる」としている。

 人目に触れぬようテープで目張りをし、人権侵犯事案として横浜地方法務局川崎支局に通報。近く中原署に被害届を提出するとしている。同6日から市内で発見された差別落書きは川崎、中原、高津、多摩区の30カ所で51件となった。このうち46件について、県警が器物損壊容疑で捜査している。

川崎市中原区の二ケ領用水の水門で見つかった差別落書き(市提供)

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