五島の教会をVRで体感! 五島市観光協会が共同制作

 長崎県五島市観光協会は、世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を構成する市内の集落の教会などを仮想現実(VR)で体感できるスマートフォン向けコンテンツを作った。VRサービスを提供するハコスコ(東京)との共同制作。島内外のイベントなどで来場者に体験してもらうことを計画しており、同協会は「『五島に行きたい』という思いを刺激したい」と期待を込める。

 同社アプリをスマホにインストール。専用のQRコードをスマホで読み込み、VRゴーグルで見ると360度の立体的な実写映像が現れる仕組みだ。

 映像は15種類。市内の構成資産「久賀島の集落」にある旧五輪教会堂や、「奈留島の江上集落」の江上天主堂については、教会周辺の集落の様子や内部の天井、壁の構造などを見ることができる。また、スマホの上下の動きに連動して旧五輪教会堂の近くからジャンプし、上空から五輪地区を見下ろす疑似体験ができる映像や、高浜海水浴場や鬼岳など市内の観光地の風景も収められている。

 五島市観光協会はVRゴーグル100個を購入し、島内外のイベント会場での体験会や、旅行会社への営業の際に活用を予定している。今のところ販売は考えていないが、福江港ターミナル内の同協会事務所にも置き、観光客や地元住民が気軽に体験できるようにする。今村安規子(あきこ)事務局長は「福江空港やホテルなどにも置いてもらい、五島を身近に感じてもらえるきっかけになれば」と話している。

旧五輪教会堂や江上天主堂などのVR画像を見ることができるアプリの画像(手前)と専用ゴーグル(左)

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