オーストリアで全滅したメルセデスF1、新パーツで対策も、信頼性への懸念残る

 メルセデスのテクニカルディレクター、ジェームズ・アリソンは、今週末のF1イギリスGPで信頼性の問題が起こらず、ルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスがグリッド降格ペナルティを受けずに済むことを願っていると語った。

 前戦オーストリアGPで、ボッタスはハイドロリックの問題、ハミルトンはフュエルポンプのトラブルにそれぞれ見舞われ、揃ってリタイアを喫した。

 イギリスGPを前にアリソンは、ふたつのトラブルには関連はなく、フランスGPで新スペックのパワーユニットを導入したことにも関係はないと述べている。対策を行ってイギリスGPに臨むメルセデスだが、信頼性において100パーセントの確信は持っていないと、アリソンは示唆した。

「ふたつの故障はそれぞれ壊れたアイテムに限定されるものであり、いずれもペナルティにかかわる部分に触れることなく交換できると考えている」とアリソン。

「だが私としては『そう願う』という言葉を使う。なぜなら、予想外の形でマシンが止まってしまったときには、普通でない状況で故障が起きたり、システムがシャットダウンしたということだ。そういう場合、ペナルティに関連する、交換できない部分に影響していないかどうか、あらゆる検査を済ませるまでは、完全に確信することはできない」

「マシンをシャットダウンしたことによるダメージを被った可能性があるパーツに関し、必要以上のリスクを冒さないよう、対策する必要がある」

 メルセデスはイギリスGPに向けてフュエルポンプのデザインを変更、ワークスチームとカスタマーチームのフォース・インディアとウイリアムズのためにこれを準備したと、F1公式サイトが伝えた。
                
 一方、auto motor sportは、ボッタスは土曜から新しいエンジンに交換する予定だと報じている。オーストリアGP終了時点でボッタスはエナジーストアおよびコントロールエレクトロニクスのみ、次に新しいものを使用した場合、ペナルティの対象になる。なお、auto motor sportによると、オーストリアで大規模なシャシーアップグレードを行ったメルセデスは、イギリスでも新しい空力パーツを導入するということだ。               

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