JFE建材、千葉県銚子市でガードレールの暴露試験

 JFE建材(社長・久保亮二氏)は5日、千葉県銚子市の海岸でガードレールの暴露試験を開始したと発表した。めっきの種類や塗装種類を組み合わせた17種類の仕様で設置し、塩害地域におけるライフサイクルコストを考慮した最適な塗装仕様の提案につなげる。

 同社は、これまで海岸からの飛来塩分量を基に全国の地域区分と塗装仕様を定めて推奨した「防護柵塗装の塩害地マップ」を作成。地域ごとに初期の設計費や設置費用のみならず、保全・改修費や廃棄費を含めた生涯費用までを考慮した塗装仕様を提案してきた。

 それぞれの塗装仕様や開発品については、耐久性を沖縄沿岸地域で試験体による暴露試験を実施して調査。また、実際に近い形での耐久性評価を行うため、石川県輪島市にセーフティガードレールを試験設置し、16年11月から調査を開始している。

 今回、銚子市の協力を得て沿岸に全長77メートルのガードレールを試験設置し、調査を開始。日本海側と太平洋側双方での耐久性評価を行うことで、きめ細かな分析が可能となる。耐久性に優れためっき・塗装仕様を部材との関係を含めて定期的に調査することでライフサイクルコスト向上への提案へとつなげ安全・安心に貢献していく。

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