ブリヂストン 2018全日本カートOKシリーズ第5戦茂原 レースレポート

2018オートバックス全日本カート選手権OKシリーズ第5戦

高橋悠之、独走でOK初優勝!

2位名取、3位山田でBS装着勢が表彰台独占!!

開催場所:茂原ツインサーキット 東コース
開催日:2018年06月30日(土)~2018年07月01日(日)

 2018オートバックス全日本カート選手権OKシリーズ第5戦/第6戦が6月30日~7月1日に千葉県・茂原ツインサーキット東コースで開催された。例年、猛暑に見舞われる茂原大会。今年も例にもれず、レースウイークは連日の好天、そして強烈な暑さとなる。折しも、金曜日には関東甲信越の梅雨明けが宣言されるなど、いよいよ夏本番を迎えるなかでの大会となった。

#8 高橋悠之

 
 土曜日に行われたタイムトライアル。今回は、25台エントリーのため2グループに分かれてのタイムアタックとなる。その中で総合トップタイムをマークしたのが名取鉄平(Team Birel ART、BirelART/IAME/ブリヂストン)。自身のラストアタックとなるラップで自己ベストを更新し、総合トップを奪う。
 
 2位には高橋悠之(トニーカートRTJ、TONYKART/VORTEX/ブリヂストン)、3位には宮下源都(トニーカートRTJ、TONYKART/VORTEX/ブリヂストン)、4位に冨田自然(Team Birel ART、BirelART/IAME/ブリヂストン)とビレル&トニーカート勢が好調をアピール。5位にはルーキーの山田杯利(TEAM EMATY、CrocPromotion/IAME/ブリヂストン)と5位までをブリヂストン装着ユーザーが独占する。

<予選>

 土曜日17時ころに行われた第5戦予選ヒート。まずはグリッドどおりに名取、高橋、宮下の順で1コーナーをクリア。しかし2コーナーでは宮下の前に佐藤蓮(DragoCorse 、DragoCorse/TM/ヨコハマ)が上がってくる。それでも、宮下もすぐに逆転し3番手へと復帰しトップ2台を追う。
 
 2周目、8コーナーで名取をかわした高橋がトップに浮上すると、2台で後続を引き離していく。大きく3番手以下を引き離したふたりだったが、11周目のS字で名取がスピンしリタイア。さらに12周目には宮下も電気系トラブルでリタイアを喫する。
 
 大量リードで単独走行となった高橋は、そのままリードを保ち決勝のPPを獲得。2位に佐藤、3位に野中誠太(ALJ SuperWinforce RT、SWF/IAME/ブリヂストン)、4位冨田、5位山田が続いた。

<決勝>

 28周の決勝ヒート。午前中の開催とはいえ、早くから上昇した気温はドライバーを苦しめる。好スタートを見せたのはポールの高橋、2番手には佐藤があがり、野中、山田、冨田と続く。トップの高橋は当初の作戦通り、序盤から独走へと持ち込んでいく。
 
 2番手も佐藤の単独走行となるが、その佐藤は8周目にマシントラブルでリタイア。これで野中が2番手となり、3番手には後方から追い上げてきた名取が続いた。名取はさらに野中もかわし2番手に浮上する。
 
 しかし、この時点で高橋のリードは3秒以上と大きく開き、中盤から終盤にかけては上位陣は単独走行となる。

 高橋はそのまま逃げ切りOKクラス初優勝を飾る。2位に名取、3位に野中が入るが、野中はフェアリングがずれていたため、規定により降格、山田が繰り上がりで初表彰台を獲得。前回本庄大会の第4戦に続き、ブリヂストン装着勢が表彰台を独占した。

●高橋悠之/優勝ドライバーのコメント

「素直にうれしいです。決勝は序盤に引き離し、そのままプッシュし続けました。シャシーセットを合わせることができ、プッシュしてもタイヤやエンジンを最後まで持たせることができました。今回はレンジの広いタイヤを用意してもらっているので、午後のレースへも手ごたえを感じています」

2018オートバックス全日本カート選手権OKシリーズ第6戦

名取鉄平が逃げ切り、今季2勝目を獲得!

開催場所:茂原ツインサーキット 東コース
開催日:2018年06月30日(土)~2018年07月01日(日)

<予選>

 予選ヒートでは名取鉄平(Team Birel ART、BirelART/IAME/ブリヂストン)が絶妙のダッシュでホールショットを獲得。しかし、すぐに宮下源都(トニーカートRTJ、TONYKART/VORTEX/ブリヂストン)がトップを奪い集団を引っ張っていく。
 
 2周目、3周目とトップを守った宮下だったが、3周目のS字からヘリポートにかけて名取、高橋悠之(トニーカートRTJ、TONYKART/VORTEX/ブリヂストン)が立て続けに宮下をかわし、トップ2を形成する。
 
 2台は3番手以下を引き離して周回するが、終盤に高橋はマシントラブルを抱えペースダウン。それをかわし野中誠太(ALJ SuperWinforce RT、SWF/IAME/ブリヂストン)が2番手に上がり、山田杯利(TEAM EMATY、CrocPromotion/IAME/ブリヂストン)も上位へと進出してくる。名取と野中のトップ2は、等間隔を保ったまま周回をかさねそのままチェッカー。名取が決勝のPPを獲得した。

<決勝>

 前のクラスが中断再スタートとなり進行が遅れたため、当初予定よりやや遅い時間にスタートとなった第6戦決勝。好スタートを見せたのは名取。それを佐藤蓮(DragoCorse 、DragoCorse/TM/ヨコハマ)、冨田自然(Team Birel ART、BirelART/IAME/ブリヂストン)らが追う展開でレースは始まる。
 
 トップの名取は序盤から快調なペースで周回を続け後続に付け入るスキを与えない。中盤過ぎにはやや集団から抜け出すことに成功し、独走態勢へと持ち込む。
 
 しかし、23周目に2番手に上がった高橋が徐々に名取に接近し、終盤にはテール・トゥ・ノーズにまで持ち込む。だが、名取も最後に粘りを見せ、高橋の追撃を振り切ってチェッカー。第4戦に続き今季2勝目を獲得した。2位には高橋が入り、連続表彰台を獲得した。
 

●名取鉄平/ブリヂストン最上位ドライバーのコメント

「昨日の予選で自分のミスでスピンするなどチームに迷惑をかけていたので、優勝できてほっとしました。最後はタイヤもかなり厳しい状態でしたが、高橋選手が迫ってきたときも絶対に負けないという気持ちで走っていました。このまま残りすべて勝って、チャンピオンを取りたいです」

●(株)ブリヂストンMSタイヤ開発部 中井佑輔のコメント

「第5戦は表彰台を独占しましたし、上位7位までを独占することができました。第6戦も3位はとられましたが、その下の10位までを占めることができました。非常にいい結果だと思っています。他社の存在もあり、攻めないと勝てないことはわかっていますので、そこをしっかり見極めて攻めたスペックを持ち込み、うまく機能してくれました」

「シリーズ後半のSUGOは9月初旬でもまだ暑いでしょうが、お盆を過ぎるので寒くなることも想定はされます。判断が難しいとは思っています。特に摩耗にも厳しいコースなので、しっかり対応するスペックをテストで見極めて持ち込みたいと思います」

「最終戦の鈴鹿は、今年はBS装着勢のチャンピオン争いがかかってくると思いますので、いまから鈴鹿へ向け動き出し、BS装着勢がチャンピオンを取れるスペックを持ち込めるように開発を進めていきたいと思っています」

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