今回のワールドカップでは一つもアフリカの国が決勝トーナメントに進むことができなかった。これは1982年大会以来の事例である。
しかしその一方、アフリカにルーツを持っている選手が非常に多いフランス代表チームは快進撃を続けている。
今回はその23名のうち15名が持つルーツをまとめよう。
スティヴ・マンダンダ(GK)
コンゴ民主共和国の首都キンシャサ生まれ。2歳でフランスに移住した。弟のパルフェ、リフィはコンゴ民主共和国の代表を選択している。
プレスネル・キンペンベ(DF)
コンゴ民主共和国出身の父親、そしてハイチ出身の母親を持っている。U-20はコンゴ民主共和国を選択していた。
サミュエル・ウンティティ(DF)
カメルーンの首都ヤウンデで生まれた。2歳のときに家族でリヨンに移り住み、サッカー選手としてはフランスで育成された。
アディル・ラミ(DF)
モロッコ人の両親の下、コルシカ島のバスティアで生まれた。モロッコからは誘われていたが拒否し、フランスを選択。コルシカ島代表の権利もある。
ジブリル・シディベ(DF)
両親はマリの出身。ジブリル自身はトロワで生まれ、U-20からフランスの方を選択している。
バンジャマン・メンディ(DF)
マンチェスター・シティの選手兼SNS芸人として知られるメンディは、セネガル出身の両親を持っている。U-16から一貫してフランスを選択。
ポール・ポグバ(MF)
ギニア出身の両親を持つ。兄は双子のフロランタンとマティアスで、彼らはどちらもギニアの方を選択している代表選手だ。
トマ・レマール(MF)
彼の祖父はナイジェリア代表経験がある選手だった。ナイジェリアとグアドループ出身の両親を持っている。
コランタン・トリッソ(MF)
父親はトーゴ出身であるが、フランスで生まれた。トーゴから誘われたこともあるが、本人が2015年に「迷ったこともない」と宣言している。
エンゴロ・カンテ(MF)
両親は1980年にマリからフランスへと移住してきた人物。2016年からフランス代表としてプレーしている。
ブレーズ・マテュイディ(MF)
父親はアンゴラ出身で、若くしてフランスに移住した人物。そして母親はコンゴ民主共和国出身だ。
スティーヴン・エンゾンジ(MF)
両親ともにコンゴ民主共和国の出身で、スティーヴンはフランスで生まれた。イングランドで長くプレーしていたため、そこの市民権を獲得する可能性もあった。
キリアン・エンバペ(FW)
今をときめく大スターも、カメルーン人の父親とアルジェリア人の母親を持っている選手だ。
ウスマヌ・デンベレ(FW)
ナイジェリアとマリにルーツを持っている父親と、モーリタニアとセネガルにルーツを持つ母親がいる。
ナビル・フェキール(FW)
アルジェリア出身の両親の下、フランスで生まれたフェキール。一時期はアルジェリア入りの話もあった。
なお、現在のフランス代表チームで先祖代々フランスにルーツがあると言えるのはバンジャマン・パヴァールとフロリアン・トヴァンのみだという。
アントワーヌ・グリーズマンはドイツ、ラファエル・ヴァラヌはマルティニーク、オリヴィエ・ジルーはイタリアにもルーツがある。