圧倒的な歌唱力 多彩なダンス 劇団四季「ソング&ダンス65」 9月26日、長崎公演

 劇団四季の創立65周年記念公演「ソング&ダンス65」は、「ウェストサイド物語」や「ライオンキング」などミュージカルの名曲の数々を、圧倒的な歌唱力と多彩なダンスで見せる新ジャンルのエンターテインメント。4月から12月まで全国74都市を巡る。9月26日の長崎公演を前に、大阪四季劇場(大阪市)で本番さながらに行われた公開舞台稽古を取材した。
 「ソング&ダンス」シリーズは1999年に創立45周年企画として、浅利慶太の演出、加藤敬二の振り付けで初演。四季のミュージカルナンバーをメドレーにして舞台化し、新たな分野を開拓した。これまでにコンセプトや内容を変え、第8弾までが上演されている。
 第9弾となる今回は、新たに劇団内から選出したメンバーが振り付け担当として参加。コンテンポラリーダンスや激しいフラメンコなどを織り交ぜ、バラエティー豊かにパワーアップした。楽曲のイメージに合わせた演出や舞台セットにも、細部までこだわりが見える。バックに流れる演奏も、新たにアレンジが加えられ、質の高いステージを支えている。
 公演は2部構成。美しく優しい旋律の独唱で幕が開くと、「青い鳥」「コーラスライン」「壁抜け男」など、これまでの名演の世界が次々と披露される。ディズニー作品からのおなじみの曲もたっぷりで、大人から子どもまで楽しめる内容だ。布を使った演出やマリンバを使った演奏パフォーマンスも見どころ。
 個性豊かな登場人物たちが、未来への希望や祈りを高らかに歌う姿は、作品の枠を超えた感動を呼び起こす。

「ソング&ダンス65」公開舞台稽古の1シーン=大阪市、大阪四季劇場(劇団四季提供)

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