プロレスで町元気に 横須賀で新団体が旗揚げ試合 地域色あふれる技披露

 プロレスで横須賀を元気に-。地域密着を掲げる新団体「横須賀プロレス」の旗揚げ試合が7日、横須賀しょうぶ園(横須賀市阿部倉)で開かれた。「海軍カレータイガー」や「猿島KID(キッド)」など、横須賀にちなんだリングネームの覆面レスラーら男女12選手が参戦。市民ら約2500人が会場を埋め尽くし、熱戦に酔いしれた。 

 「出たー! ヨコスカンラリアットー!」「必殺、『浦賀投げ』だぁー」

 7日昼、園内の特設リング。黄色ベースの衣装に海軍の帽子をかぶったエース・海軍カレータイガーが繰り出すダイナミックな技の数々に、大きな歓声が湧き起こった。

 「かつて日本を沸かせた力道山のように、プロレスの力で地域を盛り上げたい」

 新団体は、現役プロレスラーでミュージシャンの矢口壹琅(いちろう)さんが立ち上げた。矢口さんはこれまで、長州力選手や大仁田厚選手らと死闘を演じる傍ら、「プロレスには町おこしの力がある」と、2006年からは「ご当地プロレス」の興行も開始。静岡県沼津市を皮切りに、同県富士宮市や三浦市など、全国6カ所でプロレス団体を旗揚げしている。

 この日は、「極悪同盟」で一世を風靡(ふうび)したダンプ松本さんをゲストに迎え、「しょうぶ園美(そのみ)」や「藤娘(ふじむすめ)紫音(しおん)」ら、横須賀の観光名所などにちなんだリングネームの選手らが5試合を披露。マイクパフォーマンスでも会場を盛り上げ、最後には10選手が入り乱れて同時に闘う「バトルロイヤル」も行われた。

 横須賀市立小3年の長谷川颯哉さん(9)は「プロレスを見るのは初めて。迫力があって楽しかった」と笑顔。海軍カレータイガーは試合後、「プロレスの素晴らしいところは、やられてもやられても立ち向かう姿や、絶対に諦めない心だと思う。これからも皆さんと一緒に横須賀を盛り上げていきたい」と力を込めた。

技を決める海軍カレータイガー(中央)=横須賀しょうぶ園

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