核禁条約採択1年 日本は参加を 被爆者訴え

 核兵器の開発や使用などを法的に禁止する核兵器禁止条約が国連で採択されて1年となった7日、長崎市松山町の平和公園で記念の集会があり、被爆者ら約80人が七夕飾りを手に爆心地公園までパレードし、日本をはじめ世界中に条約への参加を求めた。
 ヒバクシャ国際署名に取り組む各組織が全国一斉に展開した平和運動の一環。被爆者5団体などでつくる「県民の会」が開いた。
 長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)の田中重光会長は、条約に参加しない日本政府について「米国の核の傘に固執している」と批判した上で「核廃絶の先頭に立てるように世論と運動を広げよう」と述べた。県被爆者手帳友の会の井原東洋一会長は「核兵器は究極の悪魔の兵器。最後の一発をなくすまで頑張ろう」と呼び掛けた。パレードの後、核廃絶の願いを記したメッセージ付きの風船を空に放った。

核兵器廃絶を願ってパレードする被爆者ら=長崎市、平和公園

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