GOODSMILE RACING & TeamUKYO 2018スーパーGT第4戦タイ レースレポート

2018年7月吉日

GOODSMILE RACING & TeamUKYO レースレポート 4

第4戦タイはトラブル発生もタイヤ無交換で7位

2018 AUTOBACS SUPER GT Round4
Chang SUPER GT RACE
会期:2018年6月30〜7月1日
場所:チャーン国際サーキット(タイ・ブリーラム)
天候:晴れ 観客:34697人(3日間)
予選:7位
決勝:7位
獲得ポイント:4P
シリーズ順位:11位(16P)

■6月30日(土)予選は他車のトラブルで順位が繰り上がる

 今年で開催5年目を迎えたSUPER GT タイ・ブリーラム戦。昨年は10月の第7戦として開催されたが、今年は6月30日〜7月1日の第4戦となった。

 この時期、タイは雨季で毎日スコールがある。チームが現地入りして以来、日中こそ晴れるが毎日決まって夕方に土砂降りになっていた。しかし、この日のスコールは夕方ではなく昼過ぎに来た。雨は予選開始前に止んだものの路面が乾かず、ウェットコンディションでのアタック開始となった。

 予選1回目、ドライバーは片岡選手、ウェットタイヤでコースイン。上位陣が次々に1‘42秒台を出す中、8周目に6位となる「1’42.899」を記録、危なげなく通過した。

 予選2回目は谷口選手が担当。GT500の予選1回目のおかげでライン上が乾き、全車ドライタイヤでコースイン。谷口選手は6周目に「1‘33.236」を記録して一時上位に食い込むが、32秒台を記録する車両が続出して徐々に順位が下がっていき、最終的に9位となった。

 このまま決勝は9番手スタートかと思われたが、予選1位と3位のマシンが車検で失格となった為に順位が繰り上がり、7番グリッドからのスタートになった。

■7月1日(日)フォーメーションラップでトラブル発生タイヤ無交換で走り抜き、7位でチェッカー

 決勝日は晴れ、気温37度、路面温度55度、南国らしい暑さとなった。スタートドライバーは片岡選手。得意のスタート直後からのオーバーテイクショーが期待されたが、フォーメーションラップからホームストレートに戻ってきた隊列の中にその姿が無い。フォーメーションラップ中に車両トラブルが発生し、エンジン回転数が上がらなくなっていたのだ。

 止むを得ず停車してエンジンをかけ直したところ、車は何事も無かったかのように動き出したのだが、フォーメーションラップ中に停止した車両はピットに戻るルールがある為にそのまま緊急ピットインとなる。無線でトラブルが解決している事は確認できていたので、ピットストップせずにそのままコースに向かったが、この時点で前車に30秒の差が付いた最後尾となってしまった。

 その後の片岡選手はクラス最速ペースの快走でオーバーテイクを繰り返し、レースが中盤に差し掛かる頃にはポイント圏内まで順位を戻していた。ロングに強いタイヤを選択していた為、各チームが続々ピットインする中、0号車は片岡選手でギリギリまで引っ張って順位を上げ続ける。30周目後半からは2番手を走っており36周目には「1.33.787」のベストタイムも更新した。

 そしてついに41周目にピットインして谷口選手へ交代。チームは2戦連続となるタイヤ無交換作戦を採り、給油のみでピットアウト、谷口選手を9位でレースに戻す。前回はこの後順位を下げる結果となったが、今回はペースも上位陣と遜色なし。その後上位チームのトラブルなどにより予選順位の7番手まで戻ったが、そこで膠着したまま7位でチェッカーを受けた。

 全般を通じて速さが光っただけに、序盤のトラブルさえなければと思わずにいられないが、トラブルがフォーメーションラップ中だったことと、その後トラブルが再発せずにゴールできた事を不幸中の幸いと考えるべきであろう。

 現在16ポイントでトップに21ポイント差の11位。ここまでポイントの取りこぼしこそないが、大量得点もできずランキングは徐々に落ちている。次戦の富士は800kmの長距離レースで、通常より多くのポイントが付与される。ここで表彰台に乗って一気にランキング上位に浮上したい。

■チーム関係者コメント安藝貴範 代表
 ペースも良かったし、いいレースができていただけに悔しい結果ではあります。フォーメーションラップでエラーがあって、復帰できたのはかなりラッキーだったという状況を聞くと、運はあったんだなと。しかも、あんなに挽回できるとは思いませんでした。やっぱり抜きまくるレースは楽しいですね。周りのライバルたちも、この気温のせいか色んなトラブルがあった中、我々なりによくまとめられたレースだったんじゃないかな。ですが、そろそろ高得点が必要なので次戦富士は狙っていきます。

片山右京 監督
 結果から言ったらもったいなかった。タイム差だけ見たら誰よりも速いペースでオーバーテイクしていたので、勝てたんじゃないかな。アメージングなレースでした。新しいジャンルのトラブルだったので原因は調べているけど、こういうことが二度とないようにしたいですね。最初パーコレーションかと思ったけど、内圧に出てないので変なモードに入ったのかも。クルマも速くなってきているのと、上位チームが今回もリタイヤしたことで、まだまだチャンスはあります。諦めずに戦っていきますので応援よろしくお願いします。

谷口信輝 選手
 不幸中の幸いなのか、幸い中の不幸なのかわかりませんが、レース開始直後に絶望的な状況になったものの、片岡選手の素晴らしい追い上げがあって、ポイント圏内で交代できました。懲りずにまたタイヤ無交換作戦に出たわけですが、今回は機能してくれたので7位で終われました。あの状況からポイントが取れて本当に良かったです。もちろん、トラブルがなければ上位に行けたかもしれないですがこれもレース。次は楽しい思いをしたいですね。

片岡龍也 選手
 今回練習中から手応えがあって、どれだけ上にいけるのかという期待からスタートしたんですが……フォーメーションラップ中に突然エンジンが吹けなくなりました。仕方ないので停めてエンジンをかけ直したら普通に動き出したんですが、ルール上隊列に戻れないのでピットからのスタートになってしまいました。クルマの調子は良かったので、結果的に7位で最悪の事態は避けられましたが、これがちゃんとレースできていたら何位だったかな……。次の富士はウェイトも軽い状態で挑むので、そろそろ表彰台がほしいですね。

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