毎回の15奪三振 長崎西の大井

 長崎西の主将大井が毎回の15奪三振で完封。学校のクラスも帰宅の方向も同じ、捕手出口のサインに首を振らない息の合った投球に、島原中央のバットは次々と空を切った。
 出口も中学時代は大井とともに長崎市選抜に入った元投手だが、大井の実力を認め「割り切って」1年夏に捕手転向。マウンドへの未練もあったが、女房役の務めに徹し、その姿に呼応するように右腕も着実に力をつけた。この日も七回に初安打を浴びて1死満塁のピンチを招いたが、直球で押した二飛、外を意識させた後の内角スライダーでの見逃し三振と、柔軟な配球で反撃を断ち切った。
 三振の山を築いたことに出口は「受けていて気持ちが良かった。頼れるキャプテンです」とエースの快投をたたえ、大井は「きょうの結果をあまり意識せず、次もチームのために全力で投げる」と力強かった。

【1回戦、島原中央-長崎西】毎回の15奪三振で完封した長崎西の大井=県営ビッグNスタジアム

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