宇宙滞在技術の研究開発に着手、竹中工務店と東京理科大学と連携

 竹中工務店はこのほど、東京理科大学が設立した「スペース・コロニー研究センター」に参画し2030年以降の宇宙滞在に必要な技術の研究開発に着手した。本研究センターは人類のフロンティアである宇宙開発に不可欠な閉鎖環境で人間が長期滞在するための技術を研究する開発拠点。同社は本研究センター設立の準備段階から参画しており、高度な宇宙滞在技術の研究を進め、産学連携で社会実装に向けた取り組みを行っていく。

 「スペース・コロニー研究センター」の研究開発は4つのチーム(1)事業統括およびスペースQOLデザイン(2)スペースアグリ技術(3)創・蓄エネルギー技術(4)水・空気再生技術で構成。竹中工務店は現状では(2)と(4)のチームに参画している。スペースアグリ技術は水中プラズマ技術と光触媒技術を併用することによって資源が欠乏する閉鎖空間でも自給自足でき、衛生面に配慮したスペースアグリの要素技術の開発も行う。

 また、水・空気再生技術は閉鎖空間内で利用される水や空気に含まれる人体や装置などから排出された物質を光触媒などの機能性材料を用いて分離・変換し再生利用することで、閉鎖空間内の環境維持を行うシステムの開発を行う。

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