日本脳炎に注意を 長崎県、ワクチン接種など呼び掛け

 蚊の活動時期である夏を迎え、長崎県は日本脳炎が発生しやすい状況になっているとして、ワクチンの接種や蚊に刺されない工夫を呼び掛けている。
 県医療政策課によると、日本脳炎はウイルスを持つ豚の血を吸った蚊に刺されることで感染。発病者は100~千人に1人で、致死率は2~4割とされる。特に幼児や高齢者は重症化する危険性が高い。人から人への感染や、豚肉を食べて感染することはない。
 潜伏期間は6~16日程度で、高熱や頭痛などを発症した後、意識障害やけいれんなどが起きる。県内では2013年に1人、16年に4人の発病が確認された。
 県は流行予測を目的に、毎年7~9月に県内で飼われている豚の感染状況を調査している。2日に調査した10頭のうち、2頭の感染が確認された。同課は「予防にはワクチンの接種が効果的。外出する時は虫よけスプレーを活用するなど対策を」としている。

© 株式会社長崎新聞社