総合建材メーカー、岡部(社長・廣渡眞氏)は12日、木造用高耐力柱脚金物「ピタットベース」を開発し、今月18日から販売開始すると発表した。コンパクトな形状と高い引張耐力が特長で工期短縮を図ることができる。今後、非住宅の木造建築物や3階建ての戸建木造住宅などを中心に営業展開し、3年後に2千棟の採用を目指していく方針。
本製品は柱脚金物と三日月状のC1、C2リングおよび特殊形状のQ1座金、Q2座金で構成。二つのリングを組み合わせることでプラスマイナス15ミリのアンカーボルト水平方向の施工誤差を吸収するとともに、せん断力を保持できる。
また、2枚の座金によって柱脚金物をアンカーボルトに固定することで、コンパクトな形状(上部からの見付105ミリ×105ミリ)と短期許容引張力約60kNという一般的なホールダウン金物の2倍超の引張耐力を実現する。
高い引張耐力を有することからホールダウン金物が不要となるため突起が発生せず、パネル化工法などを採用した際に必要な突起部をかわす現場加工が不要となる。さらに、本製品と基礎や柱との取り合い部は乾式施工で、湿式と異なり現場での養生期間が不要となるため工期を短縮できる。