「キャベツウニ」特産に 三浦市のマグロ問屋が試食会

 特産品のキャベツをムラサキウニに食べさせ、「キャベツウニ」として育てる取り組みを始めた三浦市のマグロ問屋などが12日、市内で試食会を開いた。参加者から「苦みがなく、おいしい」との声が上がった。

 県水産技術センター(同市三崎町城ケ島)は3年前から、海藻を食い荒らし、磯焼けの原因をつくるムラサキウニに、規格外のキャベツを食べさせる蓄養実験を実施。ウニの身の付きが良くなり、甘みも増すとの結果を昨年、公表した。

 マグロ問屋「三崎恵水産」(同)は今年5月から、センターの指導の下、ムラサキウニ約100匹を使って飼育。2カ月ほどで、身が平均で当初の約5倍に増えたという。

 同社の施設で開かれた試食会には、地元住民ら約50人が参加。市内に住む主婦鈴木美香さん(51)は「苦みもなく、おいしかった。三浦で大量に生産されて、安く買えるようになるといい」と気に入った様子だった。同社の石橋匡光常務(39)は「生食だけでなく、ソースなど加工品の開発も検討したい」と話した。

キャベツウニを試食する参加者=城ケ島

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