慶応、センバツ敗戦糧に快勝 高校野球北神奈川大会第4日

 第100回全国高校野球選手権神奈川大会第4日は13日、横浜スタジアムなど11球場で1、2回戦23試合を行った。

 北神奈川は第1シードの慶応が6-1で昨夏ベスト4の日大に快勝。海老名は6-4で第2シードの法政二を下した。

 南神奈川は横浜緑園・釜利谷の合同チームが高浜に9-0で七回コールド勝ち。昨夏まで14年連続で初戦突破を果たしてきた横須賀総合は藤沢翔陵に3-7で敗れた。

 第5日は14日、サーティーフォー相模原球場など11球場で2回戦22試合を行う。

▽2回戦(横浜)

日大

000 001 000|1

100 000 50X|6

慶応

【評】慶応が終盤に集中打を浴びせて快勝。同点の七回に大川の中前打で2点を勝ち越すと、続く下山の2ランなどで突き放した。先発生井は緩急を生かして8回1失点。日大は鋭い直球で力投した左腕中島が七回につかまり、3併殺打の打線も援護できなかった。

 春の聖地が、陸の王者を強くしたか。

 1-1の七回。慶応は3連打で2点を勝ち越し、なおも無死一塁で主将下山だ。「ここで打てば相手も心が折れる」。初球の直球をスタジアム右翼席へたたき込んだ。

 今春の選抜甲子園は初戦敗退。無安打の下山をはじめ、わずか5安打だった打線が、夏の初戦で13安打。センバツで逆転3ランを浴びた生井も、敗戦を力に変えた。

 「あの時はサインに首を振り、直球を打たれた」(生井)。同点の六回2死三塁のピンチ。渾身(こんしん)のチェンジアップで空振り三振に切り、「この流れで、てっぺんまで進んでみせる」と誓った。

 一方、昨夏の4強入りから日大をけん引してきたエース中島は「慶応はいい打者ばかりだった」と男泣き。初回に失点するも二回以降はスコアボードに0を並べ、六回には初めて三者凡退に抑えただけに、七回の5失点が悔やまれる。

 初戦で完投した北野とのダブルエース。継投のタイミングも鍵となったが、伊藤謙吾監督(45)は「どこで代えるかずっと考えていたのだが、難しいですね…」と言葉を絞り出した。

【慶応-日大】7回裏慶応無死一塁。下山が右翼に2ランを放つ =横浜スタジアム

© 株式会社神奈川新聞社