初戦で9年ぶりの夏1勝を挙げた鎮西学院が、今度は第6シードの長崎南山を撃破。大会前、OBの提案でスクールカラーの緑が入ったユニホームに一新したチームが、長いトンネルを抜けて、ようやく本来の実力校の姿を取り戻した。村井監督は「踏ん張って踏ん張って流れが来た。また、3年生と野球ができる」と充実感を漂わせた。
投打で粘り強かった。「打」で輝きを放ったのは、投手もこなす背番号10の濱口。相手右腕の140キロ前後の直球に狙いを絞り、一、七、九回に右、左、中の3方向にそれぞれ貴重な適時打を放った。「練習通りにノーステップでタイミングを取った。バスで移動中にムードメーカーが一発芸で気持ちをほぐしてくれたのも大きかった」と笑みがはじけた。
「投」のヒーローは、2年生エースの楠本。3失点は犠飛二つと内野ゴロによるもので、ピンチで集中打を許さない落ち着いた投球が光った。最終回も無死一、二塁と攻められたが「自分のせいで3年生の夏を終わらせたくなかった」と後続を併殺などに仕留めた。
張り詰めた緊張感の中で接戦を制し、歓喜の輪を広げた選手たち。3回戦以降も手ごわいチームが待っているが、主将の西崎は「最低でもベスト4。自分たちが絶対に強いという自信を持って戦う」と一歩も引かない構えだった。
鎮西学院、シード校破る 「踏ん張って流れ来た」
- Published
- 2018/07/14 15:09 (JST)
- Updated
- 2018/12/10 16:09 (JST)
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