知的障害者、望む暮らしは 相模原殺傷2年で集会

 相模原殺傷事件から26日で2年を迎えるのを前に、知的障害者が自分らしく生きるための暮らしについて考える集いが22日、相模原市中央区富士見の市立あじさい会館で開かれた。知的障害者らのグループ「にじいろでGO!」の主催で、当事者や支援者ら計約80人が参加した。

 集いでは、同グループ会長の奈良崎真弓さん(40)が「町のなかで自分らしく生きる」と題して基調講演。「自分の障害のことを知っていますか」などと問い掛けながら、自分を知る大切さについて説明した。「自分を知り、その後に自分が何をしたいのかを伝えましょう」と呼び掛けた。

 それぞれの暮らし方への理解を深めてもらおうと、同グループのメンバーらが、1人暮らし、家族との自宅暮らし、夫婦での暮らし、シェアハウスでの暮らし、施設での暮らしなどを写真や映像も交えながら紹介した。

 メンバーは各暮らしの魅力や感想を問われ、「(1人暮らしは)自由で楽しい」「(グループホームは)さみしい時はあまりない」などと答えた。

 ワークショップでは、参加者自身がどんな暮らしをしたいかについて、(1)1人暮らし(2)グループホーム-など計6グループに分かれて意見を出し合っていた。

 奈良崎さんは終了後、「自分を知り、どんな暮らしをしたいかなど、話ができるようになることでスタートにつながっていく」と話していた。

知的障害者のメンバーがさまざまな暮らし方について紹介した集い=相模原市中央区富士見

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