横須賀で倉庫全焼 隣接倉庫に延焼、けが人なし

 22日午前11時40分ごろ、神奈川県横須賀市田浦港町の相模運輸倉庫の穀物などを保管する倉庫から「火や煙が出ている」と同社警備員から119番通報があった。田浦署によると、鉄骨3階建て倉庫4694平方メートルが全焼、隣接の同仕様の倉庫8968平方メートルが炎上している(午後10時半現在)。

 同署や同市消防局によると、けが人は確認されていない。燃えた両倉庫や隣接の倉庫、建物に爆発や有毒ガスを発生する物は収納されていないという。

 調べでは、先に出火したのは炎上中の倉庫で、コメや家具などが保管され、当時は無人だった。火が燃え移り全焼した隣接の倉庫にはオフィス家具などが収容されていたという。

 現場はJR田浦駅から北へ約200メートル離れた、倉庫や海上自衛隊関連施設などが立ち並ぶ沿岸部。同市消防局と消防団から消防車25台が出動。米海軍消防隊から1台が応援に入ったほか、横浜・横須賀両海上保安部が消防船ひりゆう、巡視艇はまかぜを出動し放水による消火を続けている。

 出火した両倉庫からは黒煙が上り、外壁が落ちるたびに火の粉が舞った。近くに住む50代の男性は「倉庫の窓から出始めた白い煙がみるみる黒煙に変わり大変だと思った。住宅地から離れてはいるが早く鎮火させないと心配」と話した。

黒い煙を上げて炎上する倉庫=横須賀市田浦港町、22日午後1時半ごろ

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