金属行人(7月23日付)

 「暑いですねぇ」というのが挨拶になった1週間だった。路上を歩くサラリーマンでもジャケットを着ない人が増えたように目に映る。筆者もこれまで取材先を訪問するときは必ずジャケットを着ていたが、年を取ったのか倒れそうになったので今年はもう諦めた▼これだけの猛暑になると問題になるのが熱中症。今年は特にひどいのだろうか、消防庁の発表によると全国で7月9日からの1週間、救急搬送された人は約1万人にも上るという▼鉄鋼業にとっても熱中症対策は避けられない課題だが、調べてみると弊紙で熱中症という用語が登場するのは2001年。掲載記事数はわずか1件で、その後も09年までは1~5件程度にとどまっている。だが、10年には16件に急増。この年は「観測史上最も暑い夏」と呼ばれているそうで、熱中症による死者数が統計を取り始めた1964年以降で最多を記録した▼その10年以降、熱中症の予防対策がテレビや新聞で毎年紹介されるようになった。取材先でもこれまでにはなかったファン付き作業着を見かける。猛暑が続く日本。今週も暑い日が続きそう。水分補給や適度な休憩を取るなど熱中症に気を付けながら、どうか皆様ご安全に。

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