レッドブルは、7月31日〜8月1日に行われるハンガロリンクでのテストにて、ブランパンGTシリーズに参戦しているジェイク・デニスを起用し、RB14をドライブする機会を与えることを発表した。
レッドブルのシミュレーター開発ドライバーであるデニスは、バルセロナ−カタルニア・サーキットで行われた5月の公式インシーズンテストで初めてF1マシンをドライブしており、ハンガリーGP後の2日間のテストで再び走行を行うことが決まった。
チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、デニスが「バルセロナで我々のために素晴らしい仕事をしてくれたので、またチャンスを与えるのは当然だ」と述べている。
しかしながらホーナーは、デニスはチームのテストを行うドライバーの第一候補ではなかったことを明らかにした。
もともとレッドブルは、ヨーロピアンF3選手権のタイトル候補と目される若手のダン・ティクタムをハンガロリンクでトライアウトしようと考えていた。だが、それはFIAのレーシングライセンスに関する新ルールによって阻まれてしまった。
国際A級ライセンスを所持するドライバーのみが、F1の公式テストセッションへの参加を許されている。19歳のティクタムは現在、同ライセンス取得に十分なポイントを持っていない。
レッドブルのジュニアドライバーであるティクタムは、昨年のマカオGPで優勝を飾り、その後2017年のマクラーレン・オートスポーツBRDCアワードを受賞した。ホーナーは、そのことが彼がテストに参加するのに適格であることを示していると主張する。
「少ない実績しかないのにF1マシンをドライブしているドライバーがいるのだから、このことには少々不満を感じている」とホーナーはホッケンハイムでSky Sports F1に述べた。
「ダンはマカオで優勝した。F3でも大きなレースだ。だがこのレースではポイントが獲得できないのだ」とホーナーは不満を漏らした。
「そのことは、いくつか見直しを行う必要があると思うね」
ティクタムは現在、F1のグランプリウイークに参加できるスーパーライセンス取得のためのポイントを、2ポイント所持している。それは2015年のブリティッシュF4選手権での実績によって獲得したポイントだ。
しかし、ポイントは今シーズン末で失効してしまう。つまりティクタムが今年ヨーロピアンF3でタイトルを獲り、30ポイントを得たとしても、F1昇格に必要な40ポイントには10ポイント届かないということになる。
結果として、ティクタムが2019年のトロロッソのドライバー候補になることはなさそうだ。
「まだ先は長い。ダンにとっての主な優先事項は、F3選手権でタイトルを取ることだ」ホーナーは語った。
ホーナーは、デニスもまた来年のF1ドライバー候補にはならないだろうと付け加えた。
「ジェイクは着実に他のルートを通っていると思う。だが彼は我々のためにシミュレーターで相関関係をとる作業を、とてもうまくやっているよ」