UACJ、タイで「R&Dセンター」の設置検討

 UACJ(社長・石原美幸氏)は、タイにR&Dセンターの設置を検討している。アメリカに次ぐ2カ所目の海外研究揮発拠点をタイに置き、現地市場で求められる製品開発や生産技術の取り込みを強化する。具体的な時期や場所は未定としているが、来年度中をめどに判断したいとしている。

 UACJグループはアセアン市場において、アルミ板拠点のUACJタイランドをはじめアルミ押出工場や加工品工場、銅管工場などを運営。販売分野も飲料缶や自動車・エアコン熱交換器など幅広い産業に製品を提供している。タイはUACJの主力事業が集積する重要地域であり、タイ政府が〝イノベーション〟〝生産性〟〝サービス貿易〟などをキーワードとした「Thailand4.0」政策を推進していることから、タイにR&Dセンターを設置する検討に入ったもようだ。

UACJ/タイの工業大臣と会談

 UACJは23日、タイのウッタマ・サワナヨン工業大臣をはじめとする来日団と20日に名古屋で会談したと発表した。会談に出席した中野隆喜専務は「自動車産業の発展や産業の高度化に向けて、タイの発展に貢献することを考えたい。現在R&Dセンターをタイに設置することも検討している」と挨拶。

 ウッタマ工業大臣も「タイでの積極的な投資に感謝している。引き続き工業省やBOIと連携しながらタイの産業に貢献してほしい。我々もUACJグループのタイでの活動を支援していきたい」とコメントした。

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